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コールセンターにおける平均応答速度(ASA)とは

この記事の目次

平均応答速度 (ASA)とは

平均応答速度(ASA)とは、着信からオペレーターが応答するまでのシステム上で待った平均時間です。
ASAが短ければ短いほど、顧客を待たせる時間が少ないといえます。一般的には20秒程度にKPIを設定することが多いのですが、状況に合わせた目標設定が望ましいと言えます。

平均応答速度 (ASA)の計算方法

平均応答速度の計算方法は、応答までの時間の合計÷総着信件数で求めることができます。平均応答速度が長いとそれだけ顧客を待たせてしまっているということになります。顧客満足度に大きく繋がる指標となりますので、管理していきましょう。

算出方法 :応答までの時間の合計÷総着信件数

サービスレベル (SL) との違いはどこ?

平均応答速度と同じような指標としてサービスレベル (SL) が挙げられます。サービスレベルとは、あらかじめ設定した時間内にオペレーターが対応できた件数の割合のことです。どちらも「繋がりやすさ」を示す指標です。

違いを見てみましょう。
平均応答速度は、応対するまでの平均時間
サービスレベルは、設定した時間内に応答できた割合
となります。

例えば、10件の電話があったとします。
平均応答速度を「20秒」
サービスレベルを 「20秒以内に80%の電話をとる」
と設定します。

10件中、8件を20秒以内でとった場合、サービスレベルは達成したことになります。
しかし10件の着信に対し、応答までかかった時間の平均に着目すると目標である20秒を超えてしまっていました。
この場合、平均応答速度は達成できなかったことになります。

平均応答速度(ASA)は平均時間なので、「全ての電話に目標時間内で対応できているわけではない」ということになります。中には何分も待たされてしまった顧客がいる可能性もあります。サービスレベルと平均応答速度の両方を組み合わせ分析することで、よりよい分析ができると言えます。

関連記事:コールセンターにおけるサービスレベル(SL)とは?

平均応答速度 (ASA) を改善するポイントは?

平均応答速度が悪化するとして代表的なものを紹介します。

入電数が多い!

SNSやTVなどで話題になり電話が爆発的に増えてしまった場合や、そもそも入電の数とオペレータの数があっていないと平均応答速度は悪化します。これにはいくつか解決方法があります。

1.オペレーターを増員する

オペレーターを増やすことで電話に対応できる人数を増やします。しかしこれは「人を増やせばいい」という意味ではなく「対応できるオペレーターの数を増やす」という意味です。忙しくなる時間帯などを把握し、シフトや休憩時間を調整し、適切にオペレーターを配置しましょう。

2.FAQ・チャットサービスの導入し入電の数を減らす

お客様向けFAQやチャットサービスを導入し、入電数を減らすという方法があります。問い合わせサービスを厚くすることで入電数が減り、オペレーターの負担も減ります。入電数が減ることでオペレーターは余裕をもって対応することができ、顧客満足度にも繋がることが見込まれます。
気軽に問い合わせができるという環境は顧客にとっても負担が少ない環境と言えるのではないでしょうか。

平均処理時間(AHT)を改善する

入電数以外に平均応答時間が悪化している原因として、オペレーターの平均処理時間 (AHT) に原因がある場合があります。

平均処理時間(AHT)は、通話開始から後処理終了までの顧客の対応にかけた時間の平均値のことです。平均処理時間が長いということは、1件あたりの対応時間が長いということです。つまり、次の問い合わせに移るまで時間がかかってしまい、平均応答時間が悪化しているといことになります。

では、平均処理時間 (AHT) を改善するにはどうしたらよいでしょうか。

1.オペレーターのスキルを向上させる

オペレーターのスキルが向上すれば、対応がスムーズになり業務効率が向上し 平均処理時間(AHT)の改善に繋がっていきます。

また、オペレーターの業務マニュアルや対応業務を見直すことも重要です。
・マニュアルに古い情報が記載いる
・マニュアルに曖昧な書き方が多い
・後処理に時間がかかっている
・顧客の問い合わせに対し、何を調べていいかわからない

上記のような環境ではオペレーターが 迷ってしまいます。オペレーターが働きやすい環境を整え、平均処理時間(AHT)の改善を目指しましょう。

2.バランスを考える

平均処理時間 (AHT) を改善するためには、平均通話時間(ATT)を短くすることが有効です。しかし通話時間を短くするために早口になってしまったり、必要な説明を飛ばしてしまったりしては意味がありません。 顧客満足度 (CS) とのバランスを取り、平均処理時間 (AHT) の改善を目指しましょう。

まとめ

コールセンターの品質管理に欠かせない指標である平均応答時間 (ASA) は、適切に管理・分析することで応対品質向上に繋がります。
「改善するためには何をすればいいのか」を把握することが重要と言えるのではないでしょうか。

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