コールセンターにおけるエスカレーションの削減方法とは?定めておくべき対応ルール
顧客からコールセンターへ問い合わせがあった際、一次対応したオペレーターの処理能力を超えてしまい 問題を解決できる人に引き継ぐことをエスカレーションと呼びます。
現場を指揮するはずのリーダーやSVがこのエスカレーション対応に時間を取られてしまい、業務がうまく回らないとお悩みの方も多いのではないでしょうか?
しかし、このエスカレーションは、フローを整えるなどの対応をしなければ、顧客を待たせてしまい、顧客満足度の低下に繋がってしまう可能性があります。
この記事では
- エスカレーションとは?
- エスカレーション率の計算方法
- エスカレーションの発生理由
- エスカレーションをスムーズに行う方法
- エスカレーションフローの作成ポイント
について解説します。エスカレーションについて詳しく知りたい方、改善方法が知りたいという方はぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
エスカレーションとは?
エスカレーションとは、一次対応にあたっていたオペレーターが対応しきれなくなり、 リーダーやSVなどの上位役職者など、問題を解決できる人に引き継ぐことを指します。
エスカレーション率の計算方法
エスカレーション率は、保留して相談した回数も含むため、内部工数の発生率に着目しているところが特徴となります。 計算方法は下記になります。
算出方法:相談した件数÷全対応数×100
エスカレーションはなぜ発生するのか
オペレーターの経験が浅い
新人のオペレーターは、エスカレーション率が高い傾向にあります。商品についての高度な質問や技術的な問い合わせを受けてしまうと対応できないことが多いためです。リーダー・SVによる丁寧なフォローが必要な期間です。
オペレーターからの質問
サービスや商品が新しくなり、その知識が不十分の状態であればベテランのオペレーターからもリーダーやSVへ質問が来てしまうことがあります。事前に情報の共有やマニュアルの見直しをしましょう。
また、値引きの交渉を受けたなど オペレーターでは判断できない場合もエスカレーションが発生します。
クレームなどのイレギュラー
FAQでカバーされていない問題や温度感の高い問い合わせ対応などは、慎重な対応が求められます。また、顧客が「責任者を出せ」などの対応を求めることもあり、そういった場合は、リーダー・SVの指示を仰ぐ必要があります。
エスカレーションをスムーズに行う方法
エスカレーションをスムーズに行うには、いくつか課題があります。
- エスカレーションのタイミングや判断基準に迷ってしまう
- 情報共有に時間がかかってしまう
- エスカレーションの件数が多く、すぐに二次対応者が対応できない
エスカレーションを行うということは顧客を待たせている状態ということです。顧客の問い合わせを早急に解決し、顧客満足度を向上させるためには、これらは大きな課題です。
では、これらの課題にはどのような対策が必要なのでしょうか?
ルールを明確に!エスカレーションフローの作成のポイント
エスカレーションを行うと顧客を待たせてしまう時間が発生します。エスカレーションをする際「どんな問い合わせに対して」「誰に」「どのように確認するのか」 が明確になっていないと、確認に時間を取られ顧客の待ち時間を増やしてしまいます。出来るだけスムーズに対応するために、まずフローを整えましょう。
レベル分けをする
あらかじめエスカレーションする可能性がある案件を 重要度・緊急度でレベルを分け、 それに応じた対応フローを設定しましょう。
それにより優先度がわかるようになり、レベルに応じた対応者を判断できるようになります。
エスカレーション手段を明確にする
レベル分けをすることにより、 「どんな問い合わせに対して」 は 「誰に」 エスカレーションをするかがわかりました。
よりスムーズにエスカレーションをするには、どのような手段で、どうやってエスカレーションするのかを決めましょう。 特に引継ぎの際、情報共有に時間がかかってしまったり、情報が抜けてしまいがちです。情報の共有の仕方を見直しフロー化しましょう。 また、担当者が不在だった場合、担当者が不明な場合はどうするのかまでを決め、そのフローをマニュアル化し全員で共有するようにしましょう。
定期的に見直す!
エスカレーションフローを作成したら、必ず定期的に見直し改善をするように心がけましょう。実際に運用してみて、使いにくかった点や新たに発生した案件などを追記することで、より効率的な運用を目指しましょう。
エスカレーションの削減方法
エスカレーションが多すぎてしまうと SVや上司の負担が増えてしまいます。また、その数だけ顧客を待たせていることにもなり、顧客満足度の低下やクレームに繋がってしまいます。では、エスカレーション率を下げるには、どうすればいいでしょうか
オペレーターの教育
知識や経験の不足により、新人オペレーターによるエスカレーション率は高くなってしまいます。研修などの時間を設け、オペレーターが解決できるようにスキルアップを目指しましょう。それはオペレーターの自信にも繋がります。知識が増え、モチベーションも上がることは、エスカレーションの削減に繋がっていきます。
オペレーターの権限を拡大
オペレーターの権限を拡大し、対応できる範囲を広げることでエスカレーション率は減少します。 これはオペレーターの責任感をより高めモチベーションアップの効果も狙えます。また二次対応が減ることで、今まで対応していた担当者はその時間が減り、違う作業に時間を使うことができ、生産性を高めることができます。
FAQの整備して入電数を減らす
FAQを整備することで、そもそもの問い合わせ件数を減らすことができます。これは 、顧客の自己解決率が上がるためです。 FAQが整備できれば、ノウハウを社内に蓄積・継承しやすくなり、エスカレーションの減少が見込まれます。
FAQの整備・改善には、sAI Voice Analyzerがおすすめです。sAI Voice Analyzerとは、コールセンターにかかってきた電話の音声データを分析し、ユーザーがコールセンターに電話をかけるまでの「問い合わせ導線」を明らかにした上でFAQの作成・リライト、リライト方針を作成するというものです。
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コールセンターの効率化を検討する際の参考として、ぜひご活用ください。
コールセンターにおけるエスカレーションまとめ
いかがでしたでしょうか?
コールセンターを運用していく中でエスカレーションは避けて通ることはできません。事前にフローを決め、エスカレーションを減らすことで効率的な運用を目指しましょう。