コールセンター

コールセンター向けCRMのメリットとおすすめ4選

最終更新日:2019年3月15日

このブログはコールセンター向けにAIを活用したソリューションを提供する、株式会社サイシードが作成しています。

最新の事例や企業での活用方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!

サイシード
こんにちは。松尾です。 企業にとって顧客との関係性の向上は優先度の高い業務の一つになっています。顧客が問い合わせするほどの疑問や不満を解決することは、これ以上関係性が悪化することを防ぐだけでなく、今まで以上に良い関係性を築く方法に他なりません。その意味で、関係性向上の最たるものとして挙げられるのはコールセンターではないでしょうか。 今回の記事では、そのマネジメント手法の1つである「CRM」について、コールセンターこそ導入するべき理由と併せてご紹介します。是非参考にしていただき、自社のコールセンター業務を見直してみてはいかがでしょうか。 また、この記事の最後には、「sAI Voice Analyzer概要資料」をプレゼント致しますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね! 

この記事の目次

基礎知識:CRMとは?

今更聞けない用語ではありますが、『CRM』という単語、よく耳にしますよね!
これは英語で“Customer Relationship Management”といい、日本語では、『顧客関係管理』と訳されます。
CRMシステムと略されることも多いですが、これは「顧客の情報を管理するシステム」ということを意味するんです!
顧客中心のビジネスを展開するにあたって、それぞれの顧客との関係をしっかり把握しておくことは必要不可欠な要素ですよね。

CRMを活用することで顧客のニーズを把握・管理し、顧客ごとに最適化されたコミュニケーションが可能になります。

そんなCRMを、ITシステムを用いて手軽に、そして効率的に行うツールが次々と開発されています!
今回の記事では、コールセンターでの導入を中心に、CRMの導入に際してどんなメリットがあるのか?どんなシステムが自社に有用なのか?について、目的別に詳しくご紹介したいと思います!

SFAとの違いは?CRMの導入目的

CRMと混同されるシステムとして、SFA(Sales Force Automation)が挙げられます。

しかし、両者には明確な違いがあるので、以下で説明します!

SFAは営業パーソンの活動に特化

SFAは「営業支援システム」と訳されます。SFAは、営業パーソンの行動や業務管理を中心として設計がされています。もともと営業活動を効率化することを中心として設計がされたシステムという背景を持っている点で、CRMと異なります。

CRMに近い部分もあるものの、CRMとして活用しようとすると不要なデータ項目を入力しなければならなかったり、使いにくいと感じるユーザーインターフェイスになってしまう場合があります。

あくまでフォーカスは「顧客」ではなく、自社の「営業」に当てられたシステムがSFAだということに注意が必要です。

CRMは顧客との関係構築・顧客情報の管理に特化

対して、CRMは顧客との関係構築・管理・強化によって業績向上を目指すことを中心に設計されたシステムになります。顧客のデータベース管理に加え、マーケティング戦略や具体的なプロモーションの実際など、顧客との関係性を強化するための情報を取り出し、アクションすることがしやすい設計になっています。

そもそもCRMを導入する目的は、顧客ごとのLTV(ライフタイムバリュー)を向上させることにあります。この目的を実現するためには、顧客との関係性を強化しリピーター化させる必要があります。

スマートフォンの普及により、企業と顧客との接点は、従来からあった店舗での直接の接客やメールによるやりとりに加え、コールセンターを介してのコミュニケーションという手段を持って増加しています。また、チャット形式でのコミュニケーションも多くの企業で採用されており、多様化・複雑化してきているといえます。

何ができるの?CRMの機能

CRMの主な機能として、

・顧客管理
・顧客分析・マーケティング支援
・プロモーション管理

の3点が挙げられます。 

ここからは、機能を上から順に1点ずつ見ていきましょう。

顧客管理

CRMは、

・顧客の個人情報(氏名・年齢・住所・電話番号・メールアドレス)などの基本情報
・顧客の購買履歴(購買商品・購買日・購買金額・購買頻度)
・顧客が問い合わせやクレームを行ったコンタクト情報

というような「特定の顧客に関する」情報を管理することができます。

さらに、これらの顧客データに属性を付けるなどしてグループに分類して管理することも可能です。一箇所に一元管理することで、一定の属性を持つ顧客に対してアプローチしたい場合や属性ごとのデータ検索を行う場合等、様々な場面で活用できます。

顧客分析・マーケティング支援

CRMによって構築されたデータベースは、自社の顧客属性を分析し、次なるマーケティング手段を立案するための基礎情報として活用できます。

CRMと、企業と顧客の接点となるツールとの連携により、リアルタイムにデータを把握・分析することで、マーケティングの精度を高めます。同時に、CRMで整理統合された情報を用いたレポーティングにより、経営者やマネージャー層の迅速かつ的確な判断を支援する役割を担います。

プロモーション管理

プロモーションの精度向上にもCRMは大きく貢献します。

近年では、顧客ごとのニーズや購買履歴を管理することで、One to one戦略を行う企業もあります。

また、データベースをグループ分けし、様々な条件で顧客を抽出できることから、プロモーションのターゲットを蓄積されたデータから的確に選ぶことが可能になりました。そのため、最適化されたメルマガ・DM・クーポン・優待券等を、最適化された顧客に、最適化されたタイミングで配信することが可能です。

CRMの導入メリット

顧客との接点をより密接に強化し、それにより得られた情報を社内で共有することによって、顧客への価値提供を最大化できます。

ここでは、CRMの導入メリットを①一般的な利用範囲でのメリットと、②コールセンターで活用する場合のメリットに分けてご紹介します!

一般的なCRMシステム導入のメリット

・一般的な利用範囲内におけるCRMシステム導入のメリットには、膨大な顧客データを一元管理することで、必要な時に必要な情報をスムーズに引き出せること
・蓄積した顧客データをタイムリーに分析できることで、素早く適切な経営判断を導けること
・プロモーションの投資対効果をLTVも含めて数値管理ができることで、次のマーケティング戦略の起案に活かせること

が主なものとしてあげられます。

顧客のデータに基づいて、より確実に情報を分析し、利益に繋げられるのが大きなメリットですよね!
このように、より顧客のことを理解するためのツールとしてCRMは作られています。

コールセンターにCRMシステムを入れるメリット

オペレーターの仕事→負担の増大、それに伴う高い離職率など、コールセンターは今様々な面で課題を抱えています。
それらの問題を少しでも軽減するために、ITを利用したCRMシステムをコールセンターに導入してみては?という提案が出てきています。
例えば、「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス」という展示会が開催されているのはご存知ですか?
この展示会には、コールセンター業務に関連する様々なサポートに加え、CRMシステムも大きく参入しています。
この展示会ではAIを使った業務効率化のサービスも多く参加しており、弊社も2回、過去に参加した実績があります。
ともかく!そんな展示会が開催されるほど、コールセンターとCRMはアツい関係になっているんです。

では、各社コールセンターにとって、ITを利用したCRMシステムの導入ってどんなメリットがあるんでしょうか?

・コールセンターのスタッフが共通かつリアルタイムに更新されるデータベースを共有できることで、スタッフ間の連携がしやすくなること
・コールセンターのスタッフが受電とともに過去の問い合わせやクレームを把握できることで、タイムリーに顧客満足度の高い対応が可能になること
・コールセンターでの記録をCRMに入力していくことで、セールスなどの他部門でも情報を活用できること

などが挙げられますが、ズバリそれは、
「顧客がもっとも欲しい情報を的確に提供できる」
この点に収束します。
コールセンターで利用顧客の分析情報を確認することによって、顧客が今もっとも欲しいであろう情報を把握することができるのです!

CRMの種類

CRMにはクラウド型とインストール型の2種類があります。双方の特徴を、メリット・デメリットの視点からご紹介します!

メリット

クラウド型のメリットは自社サーバーが不要で、接続できる端末が多く、機能の拡張性が高いことです。

一方で、インストール型のメリットは、導入が早く、長期的に見れば低コストで性能も安定していることです。

デメリット

クラウド型のデメリットは自社サーバーを持たないため、ランニングコストがかかることです。

一方で、インストール型のデメリットは、自社サーバを導入しなければならないこと、パッケージ化されているので自社でのカスタマイズが難しく機能の拡張性は低いこと、そして社外からのネットワークへのアクセスが難しいかできないことです。

コールセンターへの導入事例

ここでは、実際の導入事例から、他企業がどのようにCRMを活用しているかご紹介します!

クラウド型

フィットネス事業大手のRIZAPでは、およそ11万人の顧客情報をクラウド型のCRMであるSalesforceで一元管理しています。

CRM導入以前のRAIZAPでは、顧客情報は紙に記載された情報を人手で打ち込むというものでした。さらに、システムは個別に構築されていたため、コールセンターとトレーナーとの間で詳細な顧客情報を共有できないという問題を抱えていました。

このような問題を解決する手段として、CRMの導入に踏み切ったのです。その結果、顧客情報を一元管理し共有することが可能になり、ボディメイクに関する詳細な情報もコールセンターと共有することで食事管理面でも的確なサポートを行えるようにしました。

チーム全体でサービスを提供することでサービスの品質を向上させるとともに、CRMによるデータを活用した潜在顧客へのコンテンツ配信やボディメイク商品の提案など、マーケティング面でも活躍しています。

インストール型

コンタクトレンズ事業大手のSEEDでは、インストール型CRMのSalesforce Assistantを導入しました。

CRM導入以前に活用していたSFAが単に営業日報の場になり、全社的に活用できる形でデータ化されていないという課題意識のもと、システム見直しのタイミングでCRMに切り替えました。

CRMの導入により、従来のような顧客の個人情報や購入情報の他に、営業訪問履歴や売上実績の情報が、リアルタイムで社内に共有できるようになりました。

最大の導入効果は、情報を一元化し可視化できたことです。パッと見れる状態に情報を整理できたことで、業務の効率化を実現しています。

コンタクトレンズ事業の場合、エンドユーザーだけではなく眼科医も製品販売においては重要な顧客管理のターゲットになります。横断的に商談情報を可視化し共有することで、全社的に的確なマーケティングを実施できる体制を構築しました。

目的別オススメCRMシステム

CRMシステムには、基本的には以下の機能が搭載されています。

・顧客情報管理
・情報検索
・問い合わせ処理/登録

また、多くのシステムはクラウド型のものであり、CTI連携が可能なものがほとんどです。
CTI連携については、別途記事にまとめてあります。
よかったらこちらの記事も参考にしてみてくださいね!

とは言っても、各社が提供しているCRMシステムはそれぞれどのような違いがあるのか、見比べても違いがなかなか掴みづらいですよね。
そこで、代表的なコールセンター向けCRMシステムの特徴や機能を、目的別に一覧にしてまとめてみました!

ユーザーへの対応内容の分析をしてほしい場合

オペレーターの対応実績から適正な業務内容を分析できるCRMが、「inspirX 5(インスピーリ ファイブ)」と「コラボスCRM」です。コールセンターの対応品質を均質化させ、向上させたい企業様にオススメです。 

製品名:inspirX 5(インスピーリ ファイブ)

提供企業:バーチャレクス・コンサルティング

特徴:電話・メール・Web・SMSなどの顧客との接点に幅広く対応できます。

コールセンターを自社運営している会社が提供しているため細かいところまで手の届いた実践的な製品です。

主な機能:統計レポート機能、SMS送信機能、LINE連携 

製品名:コラボスCRM

提供企業:コラボス

特徴:全ての顧客情報を1画面で閲覧できるなどUIに注力しています。クラウド型で低価格です。

主な機能:メーラー機能、業務ごとのタブ機能、一画面管理

重要な顧客を逃さず対応したい場合

CRMで構築した顧客データベースに重要度を振り、顧客のステータスが変わった場合に通知を送ることができるのが「CWJ Solution CRM」です。重要顧客への対応を特に丁寧に行いたい企業様にオススメです。 

製品名:CWJ Solution CRM

提供企業:サイバーウェイブジャパン

特徴:クラウド型のサービスでカスタマイズ性が高い製品です。

主な機能:顧客アラート機能、メール管理、FAQ機能

簡単操作、見やすい画面が良い場合

簡単に操作ができることにこだわった「QuickCRMクラウド」などの製品もあります。短期間での導入を考えている企業様オペレーターの教育コストを最小限に抑えたい企業様などにオススメです。 

製品名:QuickCRMクラウド

提供企業:MITシステム研究所

特徴:簡単に利用できることに注力して開発された製品です。

主な機能:メール・SMS送信機能、メッセージボード機能、顧客ごとのカスタマイズ機能

AIとの連携

いずれの利用目的においても、CRMとAIを連携させることが注目されています。AIとの連携がビジネスに直接的にインパクトを与える様々なメリットを生み出します。

CRMと連携するメリットは、膨大なデータ量のため人が気づけなかった「発見」や、データから今後の見通しとなる「予測」、予測できた上で次にどう行ったマーケティングを実施するべきかの「推奨」、それらの活動をAIが自ら完結させる「自動化」ができることです。

AI搭載型のFAQシステムとの連携

FAQシステムとCRMを連携させることによって、顧客が商品に対する不安や不満を自己解決できる仕組みを構築していくとともに、コールセンターの工数削減が可能になります。

顧客の問い合わせを有用なFAQのデータとしてウェブに公開をしたり、コールセンターのノウハウとして社内情報として蓄積するなど、顧客とのコミュニケーションがCRMのデータとして完結するのではなく、FAQとして再活用できるようになります。

顧客の満足度が上がり、コールセンターの生産性が上がることで、企業の競争力向上に寄与します。

このように、コールセンターにとって顧客からの需要のある情報を正しく提供できるのは、ある種「理想形ですよね。

それでは、その情報を「より早く、より簡単に」顧客に提供するにはどうすれば良いのでしょうか…?
最後に、そんなCRMシステムに加えて、『sAI Search』の導入をご提案させていただきます!
sAI Searchは、サイシードが提供する「AIを活用したマニュアル検索システム」です。
膨大なマニュアルや複雑な文章でも、キーワードを入力すれば、AIがアルゴリズムによって最適な答えを提案してくれます。
電話をしながらでも、簡単に操作でき、素早く適切な情報を顧客にお伝えすることを可能にしてくれるんです!

CRMシステムと「sAI Search」の組み合わせで、より優れた対応を御社のコールセンターで実現しませんか?

https://saichat.jp/product/saisearch/

まとめ

いかがでしたか?
CRMは、顧客情報の整理・統合・共有により、顧客との関係を強化することでLTVの売上向上を実現します。クラウド型・インストール型にはそれぞれ一長一短があるため、自社の利用目的と状況に応じて適切な製品を選ぶことが大切になります。
また、『sAI Chat』なら、それに加えてよりクオリティの高い情報を提供することも可能です。

サイシード
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
こちらのフォームから、「sAI Voice Analyzer概要資料」をDLいただけます!
コールセンターの効率化を検討する際の参考として、ぜひご活用くださいね。
sAI Voice Analyzer概要資料

sAI Voice Analyzerは音声データをテキスト化し、問い合わせ内容を要約することで、コールセンターの効率化やFAQシステムの効果的な運用に活かしていくサービスです。また、あきらかになった課題をもとに、FAQ強化の提案やシステム導入、オペレーションの改善提案を実施します。こちらの資料では、機能・特徴・価格などのサービスの詳細について紹介しています。 音声データの分析を検討している方は、ぜひ検討いただければと思います。

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