コールセンター

コールセンターにおける放棄呼率を改善することのメリットとは?

この記事の目次

放棄呼とは

放棄呼とは「アバンダンコール」とも呼ばれ 、オペレータに繋がる前に切断された電話を指します。
顧客が自らの意思、または手違いでの切断や不具合などでシステム側にて切断した電話も含まれます。

コールセンターへの繋がりやすさの指標であり、顧客満足度を向上するための重要な指標になります。

待ち呼・あふれ呼は放棄呼のたまご

放棄呼と合わせ、「待ち呼」「あふれ呼」 という言葉をよく聞きませんか?
この2つはどちらもオペレーターに繋がらない状態のコールのことを指します。 コールが集中して、用意した電話回線数に対してコールが溢れたり、オペレーターがコールに出られずにビジー状態(話中状態)になっている状況です。
待ち呼やあふれ呼は放棄呼に変わる可能性が高く、できるだけその数を減らす対策が求められます。

放棄呼率の計算方法

放棄呼率の計算式は、放棄呼数÷着信件数×100 となります。
例えば、着信件数が1,000件あり放棄呼数が80件あった場合、放棄呼率は8%となります。

放棄呼率が少ないほど、多くの入電に対応できているといえます 。

算出方法:放棄呼数÷着信件数×100

放棄呼やあふれ呼が起こる原因とは

対応可能なオペレーターが不足している

放棄呼やあふれ呼が起こってしまう原因として、対応可能なオペレーターの数が不足していることが考えられます。入電が多い時間を洗い出し、休憩時間やシフトを調整することで対応可能なオペレーターを増やす必要があります。

1件にかかる対応時間が長い

1件にかかる対応時間が長いと、1日に対応できる数が減ってしまいます。
対応時間を短縮するには、オペレーターのスキルを向上させ、マニュアルなどを見直し、スムーズに応対できるように環境を整えることが必要です。

待ち時間が長い

問い合わせをしているのに待たされる。それは多くの顧客がストレスを感じる環境です。その結果、顧客が待つことをやめてしまい放棄率が上がってしまいます。
これを完全に無くすことは不可能ですが、放棄呼率を下げる改善策として、音声自動応答システムIVR(Interactive Voice Response)といったコールセンター向けのシステムの導入が有効です。
入電時にIVRによる音声ガイダンスが流れ、希望する番号を選択してもらうことで、顧客が「ただ待つ」という状況をなくし、さらにニーズに合った最適なオペレーターに繋ぐことにより、転送などで顧客を待たせる時間を減らすことができます。

もし 音声自動応答システムなどをすでに導入しているが、放棄率が悪い場合は、操作が複雑になっている可能性があります。一度、顧客にとって使いやすい設定になっているか確認してみてください。

放棄呼を放置すると…

放棄呼やあふれ呼が改善できない場合はどうなってしまうのでしょう?
起こりえる問題点をいくつかご紹介します。

企業にとっての大きな機会損失

コールセンターに顧客が電話をかける場合、多くはトラブルを抱えていたり、問い合わせや登録情報の変更など、スピーディーな対応を求めています。
しかし、そんな時になかなか電話が繋がらない。これは顧客にとって大きなストレスになります。
電話が繋がらなかった顧客がかけ直してくれるとは限らず、そうすると違う企業の商品やサービスへと乗り換えられてしまうかもしれません。コールセンターの対応が悪いというのは、 企業へのイメージも下げてしまいます。これは企業にとって、とても大きな機会損失といえます。

顧客満足度の低下

顧客にとって、問題を抱えてしまったときに「すぐに電話が繋がる」ことはとても重要なことです。
しかし電話が繋がらず、問題をずっと抱えなければならなったら、とても大きな不満を覚えるでしょう。
放棄呼やあふれ呼が多ければ、顧客満足度に大きな影響を与えてしまうのです。

オペレーターの離職率の増加

放棄呼やあふれ呼が多い現場では、オペレーターの数が足りていなかったり、マニュアルに不備があることが多くみられます。これはオペレーターにとってもストレスがたまる環境と言えます。また電話がなかなか繋がらなかった顧客からのストレスをぶつけられやすい立場にいます。そのため、オペレーターの離職率が増加してしまい、オペレーターの数が足りなくなるという悪循環が生まれてしまいます。

改善方法はあるのか…

オペレーターの数を増やし、マニュアルも見直し、さらにはオペレーターのスキルも上げた。それなのに放棄率が改善しない…。そんな場合は、入電の数を減らすという方法があります。

FAQシステム/チャットボットの導入

FAQシステムとは、「よくある質問」をまとめて整理し、質問や問い合わせをデータ化して管理し、適切な回答を得られるようにしたシステムです。

チャットボットは、 「対話(chat)」と「ロボット(bot)」 を掛け合わせてた言葉で、チャット上でコミュニケーションを取りながら顧客の問題点や疑問点に答えていく自動会話プログラムのことです。

この2つには大きなメリットがあります。

まず、

顧客が問題を自分で解決できる

という点があげられます。基本的には24時間365日対応できるため、時間を気にしなくてもいいのもメリットです。

電話以外に解決方法があることを示すことで、コールセンターへの電話の数を減らすことができ、それによりオペレーターへの負担を減らすことができ、放棄呼率の改善が見込まれます。

放棄呼率を改善することのメリット

放棄呼率を改善すことで企業への顧客満足度の向上にも繋がっていきます。

商品購入やサービスへの入会など、顧客の行動に直結するコールセンターは新規顧客獲得のチャンスを常に握っています。放棄呼を改善することは、企業にとっての大きな機会となるはずです。
コールセンターにとって放棄呼の改善は、取り組むべき最優先の課題と言えるではないでしょうか?

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
こちらのフォームから、「sAI Voice Analyzer概要資料」をDLいただけます!
コールセンターの効率化を検討する際の参考として、ぜひご活用ください。

sAI Voice Analyzer概要資料

sAI Voice Analyzerは音声データをテキスト化し、問い合わせ内容を要約することで、コールセンターの効率化やFAQシステムの効果的な運用に活かしていくサービスです。また、あきらかになった課題をもとに、FAQ強化の提案やシステム導入、オペレーションの改善提案を実施します。こちらの資料では、機能・特徴・価格などのサービスの詳細について紹介しています。 音声データの分析を検討している方は、ぜひ検討いただければと思います。

資料をダウンロードする