コールセンター

コールセンターにおける離職率の高さの原因とは?離職率が高いデメリットと改善方法

コールセンターの離職率は、日本の全産業における平均離職率と比較しても「非常に高い」と言われています。

離職率の高さは、生産性・品質性の低下だけではなく顧客満足度の低下などの大きなデメリットを招いてしまうため、具体的な対策をとることが必要になります。

誰も上げたくはない離職率。
なぜ高くなってしまうのでしょうか?

この記事では

  1. 離職率の計算方法
  2. 離職率が高い3つの理由
  3. 離職率が高い4つのデメリット
  4. 離職率を下げる有効的な4つの改善方法

について解説しています。

1.職率の計算方法

離職率は、在籍している労働者数に対する離職者の割合を指します。

コールセンターは全業界でも離職率が高いと言われています。
離職率は下記で算出します。

算出方法:離職者数÷労働者数

コールセンターの離職率は、およそ30%と言われています。 厚生労働省の「令和5年上半期雇用労働調査結果」によるとコールセンターが含まれている「サービス業(その他分類されないもの)」が11.7%となっており、3番目に多い業種でした。 離職率を算出し、それが30%を超える場合は、職場の環境や教育体制に問題を見直しするようにしましょう。

▼参照:産業別の入職と離職|令和5年上半期雇用動向調査結果 

2.離職率が高い3つの理由

離職率が高い原因として、「ストレス」があげられます。代表的なものを3つ紹介します。

1.クレーム対応

クレームの対応は、大きな精神的負荷になります。特にコールセンターの場合は、互いの顔が見えないため意図しない誤解が生じやすく、細心の注意を払いながらの対応が求められます 。これらがストレスになり、離職する人が多くなってしまいます。

2.覚えることが多すぎる!

コールセンターの業務では、基本的な電話のマナーだけではなく、 顧客の質問にスムーズに答えられるよう、自社のサービスや商品についての知識が求められます。新しい商品などが出れば、当然マニュアルや対応の仕方も更新されるため、それらを覚えなければいけません。
覚えることが多く、それに対応することができずに離職する人が多くみられます。

3.教育やサポート体勢が不十分

離職率が高くなってしまうと、人員不足の状態になります。そうなってしまうと、オペレーターの教育に十分な時間が取れなくなってしまいます。教育が不十分なまま業務にあたる不安は大きな精神的負荷になってしまいます。
上司やほかのオペレーターがサポートに回る余裕もないため、不信感にも繋がってしまい離職を招いてしまいます。

3.離職率が高い4つのデメリット

離職率が高いと大きなデメリットを招いてしまいます。代表的なものを紹介します。

1.対応品質の低下

離職率が高いコールセンターでは人材の入れ替わりが激しく、そのため新人のオペレーターが多く、能力のあるオペレーターが不足している傾向にあります。SVが新人オペレーターへのフォローに回ることも多いため、コールセンター全体での対応の品質が下がってしまいます。これは、顧客満足度の低下に直結しており、クレームへと繋がりやすくなります。先述しましたが、離職の原因の1つはクレームです。悪循環が生まれてしまい、慢性的な人材不足に陥ってしまいます。

2.生産性の低下

離職率が上がってしまいオペレーターの数が減ってしまうと、一人当たりの負担量が増えてしまいます。これはオペレーターの大きな負荷となりストレスもかけてしまいます。また、新人オペレーターのフォローに入る必要が出てくるため、生産性が下がってしまいます。

3.教育に時間やコストがかかる

離職した人の仕事を補うために新規でオペレーターを採用しても、教育の時間が必要になります。一人で対応できるオペレーターを育てるためには、オペレーター研修やトレーニングを行う必要があり、育成に時間とコストが発生します。

4.管理者の負担が増える

離職者が出てしまうと、新たなオペレーターを採用するための業務が発生します。通常の業務に加え、採用のための面接を設定したり、採用したオペレーターの育成やフォローにどうしても時間がとられてしまいます。離職者が多いほど管理者の負担は大きなものへとなっていきます。

離職率は、生産性、品質、さらなる人材の不足を招きます。また、これを補うために管理者は対応に時間を取られてしまうでしょう。

では離職率はどうやって下げればいいのでしょうか?

4.離職率を下げる有効的な4つの改善方法

離職率を改善するためには、下記が有効と言えます。

1.採用方針を見直す

離職率を下げるためには、まず採用方針を見直しましょう。これは採用のハードルを下げるのではなく、ミスマッチの人材を減らすことです。 ミスマッチな人材を大量に採用しても、人件費や育成のコストが嵩むだけになってしまいます。長期的に見て、離職率を下げる効果はないと言えます。

2.働き方を見直す

時代とともに「働き方」は変化しています。コールセンターでもリモートワークを取り入れるところは増加傾向にあり、男性の育休取得なども増えています。時短勤務など柔軟な働き方を取り入れるなど働き方を見直すことは、時代に合わせた有効的な改善方法と言えます。

3.研修制度やフォロー体制を整える

研修制度やフォロー体制を整えることで、オペレーターのスキル向上に繋げることができます。きちんと「学んでいること」「フォローがちゃんとある」ことは、オペレーターが自信につながり、ストレスなく仕事ができます。働きやすい職場を作ることで離職率を下げることができます。

また、個人面談を設けたり、きちんと仕事を評価することもオペレーターのモチベーションアップにつながるため、離職率を下げる有効的な方法と言えます。

4.少ない人数で対応できるようにする

人材の育成には時間がかかります。しかし、人材が足りない…。
そこでおすすめしたいのが、チャットボットやシステムを導入することで入電数を減らすことです。入電数を減らすことで今までより少ない人数で対応することが可能になります。

(1)コールセンターシステムの導入

少ない人数で対応するためには、オペレーターがスムーズに業務対応できることが重要です、1件1件の対応時間が短くなれば、より多くの電話に対応することが可能です、そのために有効なのはコールセンターシステムの導入です。音声データを蓄積しそれらを分析することでマニュアルやFAQの改善へと活かすことで、業務の効率化が見込めます。

(2)FAQの整備・ チャットボットの導入

FAQを整備・チャットボットを導入することで、顧客の自己解決率を上げます。そうすることにより、入電数を減らすことができます。FAQが整備できれば、人の入れ替わりが激しく、ノウハウを社内に蓄積・継承しにくい状態も改善できることが見込まれます。

関連記事:コールセンター向け音声認識システム導入の効果とは?活用事例と比較のコツ

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コールセンターにおける離職率まとめ

コールセンターにおける離職率の高さは、大きな課題と言えます。背景にある「ストレス」は、すぐに取り払えるものではありません。しかし、なぜ離職してしまうのか、離職させてしまったのかという問題に向き合い、1つずつでも改善していくことが大切なのではないでしょうか?