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  • コールセンターに音声認識システムを導入する際の越えるべきハードルとは?

    最終更新日:2019年4月4日
    このブログはコールセンター向けにAIを活用したソリューションを提供する、株式会社サイシードが作成しています。
    最新の事例や企業での活用方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!

    代表 中村
    こんにちは。サイシード代表の中村です。 桜が満開で、まさに「春が来た!」というかんじですね! 最近やっとiPhoneのSiri機能を活用し始めたのですが、自分の声を全然聞き取ってもらえず、ポンコツな対応をされてしまいます。 ちょっと不便だなとは思いつつも、頑張って持ち主の要求に応えようとする健気な姿に癒されている今日この頃です。 さて、今回は最近問い合わせの多い「音声認識システム」についての記事になります!

    今年に入ってから、コールセンターを運営される企業様から「音声認識システム」について当社にご相談をいただくことが増えました。
    電話対応業務の需要が増える一方で、業務効率化や品質向上が課題になっている企業様が増えているようです。音声認識システムはそのような課題を解決できるツールですが、利用されたことがない担当者様からすると、イメージし難いものでもあります。
    この記事ではすでに音声認識システムを導入している企業の事例や、具体的な価格設定などを踏まえ、コールセンター向けの音声認識システムについてわかりやすく解説していきたいとおもいます!

    また、記事の最後では「ここまで自動化できる!3年後の未来のコールセンターガイドブック」をプレゼントいたしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!

    コールセンター向け音声認識システムとは?

    まずは、音声認識とはどういうものなのか、業界で注目されている理由などを順を追ってご説明させていただきたいと思います!

    音声認識とは?

    そもそも今回ご紹介する音声認識とは、AIが音声を認識しテキストに変換したり、音声の特徴から発生している人を識別する機能を指します。
    具体的には、医師が発語だけでカルテの記入が出来たり、呼びかけただけで家電製品のスイッチを入れることができるスマートスピーカーなど、様々な分野で活用されてきています。

    業界で注目されている理由

    コールセンターに求められる業務の量と質が高まっている中、「応対後の履歴の入力に時間がかかる」「オペレーターが適切な顧客対応ができているかコンプライアンス遵守を確認する手間が煩雑」「オペレーターの人材確保が難しい」といった点が運営の課題として挙げられます。
    それらの課題を解決する策として、音声認識システムが注目されています。具体的にどのようなメリットがあるのか、詳しくご紹介したいと思います!

    コールセンターが音声認識を導入する3つのメリット

    音声認識システムをコールセンターが導入するメリットは、業務効率化・対応品質の向上、オペレーターの離職防止の3つが挙げられます。

    オペレーターの後処理時間を削減できる

    音声認識は通話音声を自動要約し、その要約をテキスト化することが可能です。この機能により、オペレーターは応対履歴をわざわざ手入力する手間を省くことができます。
    さらに通話中のキーワードを自社FAQ等から自動検索を行なうので、オペレーターがタイムリーに的確な回答を行うことが可能です。
    その結果、オペレーターが対応を後回しにしたり、上長へのエスカレーションを減らすことが可能です。
    このように音声認識を導入することでオペレーターの後処理時間を削減することができ、業務の効率化を行なうことができます。

    顧客のクレームを未然に防止できる

    音声認識は人の声のトーンや話す速さなどから、AIが解析を行い、喜びや怒りなどの感情を判断することができます。
    顧客に悪感情を与えた対応データを蓄積・分析した結果を用いて、クレームになる可能性を早期に発見しすることができます。たとえば、オペレーターの発言によって、ユーザーの声色が悪感情を示した場合、上長がオペレーターのフォローをリアルタイムに行うことができます。
    さらに、分析データを生かした教育をオペレーターに行うことで、クレーム以前の顧客満足度を下げるような対応をも未然に防ぐことが出来ます。
    また、受電した最初から顧客の怒りが収まらず、オペレーターでは対応が難しいといった場合でもスムーズにスーパーバイザーにスイッチすることが可能です。

    オペレーターの離職防止につながる

    音声認識システムの活用は、顧客満足度の向上だけではなく、オペレーターの離職を減らすことにもつながります。
    顧客の無理な要望やクレームに対応することが、オペレーターに過度なストレスを与えてしまうことがしばしばあります。音声認識システムは、オペレーターがお客様に対して怒ったり、落ち込んだトーンで会話をしてしまっていないか、感情の推定も行うことが可能です。
    NGワードを使ってしまうなど会話に問題があった場合には、スーパーバイザーが直ちにサポートに入ることができます。また、音声認識システムがオペレーターと顧客の会話で感情面での問題も拾い上げることで、スーパーバイザーはオペレーターにタイムリーなフォローを行うことができるようになります。
    顧客対応だけではなく、オペレーターに対しても上長が適切な対応ができるようになることで、オペレーターの離職を未然に防ぐことにつながります。

    音声認識システムの導入事例

    音声認識システムを導入した事例として「ノウハウの均質化」と「教育コストの削減」を目的とした2社をご紹介します。

    トランス・コスモス社

    コールセンターの大手企業、トランス・コスモス社で音声認識システムが活用されています。
    一見、体系化された運用ノウハウのあるトランス・コスモス社では、新たなシステムの導入は不要なのでは?と思ってしまいます。
    しかし、この体系化されたノウハウを均質的に実行するには、オペレーター個々人の能力向上が必須です。この個々人の能力向上を効率的に行なうために、音声認識システムを導入したそうです。
    音声認識システムの導入によって、客観的なデータを元にしたフィードバックをオペレーターに行うことが可能になりました。
    具体的には、通話音声のテキスト化を実施し、そのテキスト中から挨拶がきちんとできているか、NGワードを言っていないかなどのチェック項目を作成することで効率の良いフィードバックを実現しました。
    また、全ての通話記録を統計的に処理するため、今まで把握することが難しかったひとりひとりのオペレーターのスキルを可視化することができるようになりました。結果的に、よりよい指導や自己反省が可能となり、全体の業務効率化につながりました。

    みずほ銀行:IBMワトソン

    金融業界でも音声認識システムは導入されています。みずほ銀行が導入したのは、IBMの人工知能「IBMワトソン」です。
    「IBMワトソン」と音声認識を活用して、オペレーターと顧客の会話を理解し、回答候補を数秒ごとにオペレータの画面に自動表示する、オペレーター支援システムを構築しました。
    オペレーターが「IBMワトソン」に正答を入力して学習していくことで、回答候補のトップ5以内の正答率は85%にまで成長しました。
    オペレーターは顧客対応で回答が不明な質問があった場合、マニュアルを見てから回答をするのが従来の方法でした。現在は、このシステムの活用により回答が自動表示され、結果として顧客対応の時間が削減されています。
    また、オペレーターが顧客との会話時に適切な回答を得られるようになったことで、オペレーターを研修するための教育コストも低下しています。

    コールセンター向け音声認識システムのベンダー

    コールセンター向けの音声認識システムには、リアルタイムでの音声認識ソフトと録音での音声認識ソフトの2種類があります。
    それぞれ用途があり、リアルタイムの製品はオペレーターの会話時の業務サポートが可能です。
    録音による製品は、ログを残し、事後の顧客分析をすることができます。リアルタイムの製品のほうが機能としては優れていますが、録音のものと比較すると価格が高い傾向にあります。この章では、音声認識システムの中でも具体的に、コールセンター向きのシステムをご紹介したいと思います!

    AmiVoice

    AmiVoiceは20年もの期間開発し続けられた音声認識エンジンで、リアルタイムと録音の両方の音声認識システムを持ちあわせています。
    リアルタイムで通話を文字化し、キーワードに対応した回答を画面に表示します。また、感情解析技術を搭載しており、コールセンター業務をサポートします。
    クラウド版の製品とオンプレミスの製品があり、オンプレミス版の費用は月額¥300,000です。

    Hmcomm

    Hmcommはリアルタイムでの音声認識システムになります。音声認識でリアルタイムにテキスト化を行い、あらかじめ登録しておいたFAQから、問い合わせ内容に対する回答をオペレーターに提示します。さらに、通話終了後、応対内容を自動で要約します。

    リカイアス

    リカイアスは、リアルタイムと録音の機能、両方とも持ちあわせたクラウド型の音声認識システムです。音声を自動的にテキスト化し、スタッフ同士での情報共有ができます。
    話した音声を複数のタブレットに同時配信できる機能を搭載しており、音声でのコミュニケーションも可能です。ホームページではリカイアスの音声体験をすることができます。

    ドラゴンスピーチ

    米国企業のニュアンスでは、優れた音声認識技術を利用して、パソコンで高精度の音声入力、音声操作のソフトウェアを提供しています。
    こちらはリアルタイムで音声認識を行い、またその音声を文章として入力することもできます。
    さらに、コンピューターを音声で盛業して、アプリケーションを開いたり、ウェブ検索を行うこともできるといったソリューションも提供しています。

    IBMワトソン

    みずほ銀行の導入事例でもご紹介したIBMのワトソン。
    リアルタイムと録音の両方に対応した音声認識システムの構築が可能です。AIを活用し的確なデータを検索、瞬時に画面へ表示し業務をサポートします。
    Speech to Textという音声認識機能を有しており、日本語・英語・フランス語・中国語など複数の言語に対応が可能です。
    価格はクラウド環境での提供で月額¥70,000〜
    ライトプランの場合1ヶ月あたり100分間無料で使用することができます。

    導入にあたり注意すべきポイント

    ここまで、音声認識と事例、実現するための具体的な製品のご紹介をしました。有用なシステムで、多くのコールセンターを持つ企業様にとって魅力的に映る機能が盛りだくさんですよね!
    しかし、実際に導入するにあたっては十分な環境を整備するなど、ハードルも存在しています。
    この章では、導入にあたって注意すべき点をご紹介したいと思います。

    認識精度を高める必要がある

    録音環境の整備が必要
    音声認識システムを導入する上で、音声が正しく認識できる環境を用意する必要があります。
    というのも、雑音等でオペレーターの声の認識が不明瞭であったりすると、音声認識ソフト本来の性能を発揮できないためです。
    具体的にコールセンターに導入する場合には、個室ブース等を設け、口元にマイクを当てるなど、音声が明確に認識できる環境を作ることが必要となるでしょう。

    膨大な音声データとテキストの準備が必要
    音声認識システムは「学習」をすることで、認識精度を高めます。
    そのAI自体を賢くする「学習」を行うためには、膨大な音声データとテキストが必要です。導入してから実務に対応できる精度に高めるためには、AIが学習するための素材と期間が必要になります。

    コストがかかる

    リアルタイムで音声認識が可能なソフトは利便性が高い分、導入費用も高くなってしまう点がポイントになります。
    自社での導入に際してコールセンターの課題を整理し、製品ごとに必要・不必要な機能を見極めることで、コスト面も最適なものを選択する必要があります。

    まとめ

    本記事では、音声認識システムの詳細と事例、製品や導入時の注意点をご紹介してきました。
    現状で音声認識システムは、あくまでも「音声を認識しテキスト化する」という点までしか行うことができません。コールセンターでオペレーターの顧客対応業務をサポートするシステムにするためには、音声とFAQシステムとの連携が必須になります。
    音声認識システム単体では課題解決に至らず、多くのコールセンター保有企業様はFAQシステムの活用を前提としたシステム導入の設計をしています。
    サイシードでは、AIを活用したFAQシステム「sAI Search」をご提供しており、数多くのコールセンターで採用頂いております。
    高い精度の回答を素早くオペレーターに提示し業務補助する当社のシステムは、コールセンター業務の課題解決に対して音声認識を最大限に活かしつつ、より便利にお使いいただけるような形でご提供させていただきます。

    代表 中村
    最後までお読みいただき、ありがとうございます。音声認識システムを導入する際のイメージや値段感、超えるべきハードルなどイメージできましたでしょうか?業務をより効率化するシステムが日々進化している昨今です。音声認識システムだけでなく、「どの部分を効率化できるのか?」をより深く知りたい方は、こちらのフォームから、「ここまで自動化できる!3年後の未来のコールセンターガイドブック」をDLいただけます! コールセンターの効率化を検討する際の参考として、ぜひご活用くださいね。

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