コールセンター

コールセンターにおけるコスト・パー・コール(CPC)を低く抑える方法と注意点

コールセンターの運営には、人件費、地代 、通話代など様々なコストがかかっています。 このコストを下げることはコールセンターのみならず多くの企業が課題として抱えていることと思います。

コスト・パー・コール(CPC/Cost Per Call) は 1件あたりの電話応対にかかるコストのことをさし、 CPCを下げることは大きなコスト削減に繋がります。

では、CPCを低く抑えるにはどうしたらいいのでしょうか?

この記事では

  • CPCとは?
  • CPCの計算方法
  • CPCの目安とは?
  • CPCを低く抑える方法
  • コスト削減における注意点

について解説しています。

この記事の目次

コスト・パー・コール(CPC)とは

コスト・パー・コール(CPC/Cost Per Call)とは、1件あたりの電話応対にかかるコストのことです。
経営指標として重要視されるKPIの一つです。

コスト・パー・コール(CPC)の計算式

コスト・パー・コール(CPC)は
コールセンターの総コスト÷処理件数(対応件数)
の計算式で求めることができます。
総コストとは、人件費や通信費、 地代などの総額のことを指します。これらを電話対応をした数で割ってCPCを求めます。

また、オペレーターの1時間当たりの平均受信数や平均着信数で割ることによって、オペレーター1人にかかる1時間あたりのコストが算出できます。

コスト・パー・コール(CPC)の目安とは?

経営指標として重要視されるKPIの1つコスト・パー・コール(CPC)。
CPCを下げたいが、何を目安にすればいいのでしょうか?

先に答えてしまうと

コールセンターには、平均CPCのような目安はありません。

これは、コールセンターの業務内容などにより電話応対する時間や数が変わるためです。そのため、現状や業務内容を踏まえたうえでの目標値設定が必要となります。

コスト・パー・コール(CPC)を低く抑える方法とは?

覚えておいてほしいのは、コスト・パー・コール(CPC)はよく変動します。

当然、数値が低い方がいいのですが、 業務効率化や人件費、処理時間、その他経費などで変動しやすいのです。繁忙期などは特に数値が変動します。そのため、CPCは月単位のような短いスパンでの検証よりも、年度単位などの長いスパンで検証することをお勧めします。

では、CPCはどのように下げればいいのでしょうか?

人件費の見直し

コールセンターの運営において人件費は占める割合が多く、かつ変動の激しい経費です。CPCが高い場合は、人件費を見直すことでCPCを下げることができます。

1. 平均処理時間 (AHT) の改善

人件費の削減には 平均処理時間(AHT)を見直すことが有効です。AHTとはオペレーターが通話開始から後処理終了までの顧客の対応にかけた時間の平均値のことで、AHTを見直し・改善することで人件費を抑えることができます。

例えばAHTが6分だった場合、1時間に10本の電話に対応することができる計算になります。オペレーターが5人いれば、50本の電話に対応できることになります。
このAHTを1分短縮できた場合、1時間に12本の電話に対応ができたことになります。オペレーターが4人いれば1時間に48本の電話に対応ができることになるため、ほぼ1人分を削減できることになります。少ない人数で対応できることになれば、運用コストが削減できることがわかります。

▼関連記事:コールセンターの平均処理時間(AHT)を短縮する方法と注意点

2. FAQやチャットボットの活用

サイト内のFAQを充実させたり、チャットボットを活用することでCPCを下げることができます。
これは、顧客の自己解決率を上げることで問い合わせの件数を削減し、オペレーターの負荷を減らすことができるためです。 これにより、オペレーターの効率が高まり、配置人数を減らすことができるようになります。

3. IVRの導入

IVR(Interactive Voice Response )は、 顧客からの入電の際に、音声による案内が流したり、入電理由に応じた番号を入力してもらうことで、担当のオペレーターに繋ぐことができる自動音声応答システムです。「よくある質問」などへの音声対応を自動化できるのでオペレーターの負荷を減らすことができますし、オペレーターが案件を引き継ぐ際にもあらかじめ入力された情報でスムーズに対応できるようになります。

地代・オフィス代を削減する

コールセンターの運営費用として人件費に次いで大きい割合を占めるものに、地代やオフィス代 があります。
これを削減する方法があるのでしょうか?

1.リモートで勤務する

「新型コロナウイルス感染症」の拡大は、働き方にも大きな影響を与えました。 なかでも自宅などで柔軟に働く形態「リモートワーク」が広がったことは大きな変化です。
コールセンターにおいてもリモートワークは徐々に浸透しつつあり、このリモート化の波は、オフィス代の削減にもつながっていきます。
リモート化を推進しオフィスの面積を最小限することで、コストの削減ができます。

コスト削減における注意点

コスト・パー・コール(CPC)を低く抑えることは重要ですが、 無理なコスト削減を推し進めればオペレーターの離職を招いてしまいます。
また、対応品質の低下は顧客満足度の低下やクレームに繋がります。それは会社にとっての機会損失に繋がりかねません。

スタッフ全員が少ないストレスで働けるように適正な目標値を探してましょう。

コールセンターにおけるコスト・パー・コール(CPC)のまとめ

コスト・パー・コール(CPC)を改善することは非常に重要です。しかし、長いスパンでの検証が必要であり、現状や業務内容を踏まえ目標値を算出しなければなりません。 適正な目標値を探していくことが、よりよいコールセンターの運営に繋がっていくのではないでしょうか?

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