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コールセンターにおける平均通話時間(ATT) 改善のメリットとは?

この記事の目次

平均通話時間(ATT)とは?

平均通話時間(ATT/ Average Talk Time)とは、オペレーターが顧客との通話にかけた時間の平均値のことです。

通話終了後の後処理やシステム入力の時間は含みません。

平均通話時間(ATT)の計算式

平均通話時間(ATT)は

総通話時間÷総処理件数

で求めることができます。

また、ATTと平均後処理時間(ACW)を合わせることで、通話開始から後処理終了までの顧客の対応時間の平均値である平均処理時間(AHT)を求めることができます。

関連記事:コールセンターの平均処理時間(AHT)を短縮する方法と注意点
関連記事:コールセンターにおける平均後処理時間(ACW)短縮のメリットとは?

平均通話時間(ATT)の改善のメリット

平均通話時間(ATT) は、生産性向上に繋がる重要な指標です。ATTの改善は、業務効率を向上し、運営コスト削減に繋がります。 これはコールセンターを運用するにあたって大きなメリットになります。

例えばATTが6分だった場合、1時間に10本の電話に対応することができる計算になります。オペレーターが5人いれば、50本の電話に対応できることになります。

このATTを1分短縮できたとします。その場合は、1時間に12本の電話に対応ができることになります。オペレーターが4人いれば1時間に48本の電話に対応ができることになるため、ほぼ1人分を削減できることになります。

少ない人数でより多くの電話に対応できることになり、 運営コスト削減に繋がります。

運用面に目が行きがちですが、これは顧客にとっても大きなメリットとなります。オペレーターがより多くに電話に対応できるようになることで、顧客の待ち時間が減ります。対応が早くなることで顧客満足度の向上へと繋がるのです。

このように運用面、利用面からもATTの短縮には大きなメリットがあると言えるのです。

平均通話時間(ATT)短縮のポイント

ATTを短縮することで大きなメリットが得られることは先述しました。

では、どのように短縮すればいいのでしょうか?

ATTは、ただ短縮すればいいわけではない

一般的にはATTは短い方がよいとされています。しかし、ATTを短くすることを意識するあまり、早口で対応してしまったり、必要な説明を省いてしまったりなど応対品質が低下してしまっては本末転倒です。無理に通話時間を短縮しようとせず、目標の時間を設定するなど応対品質を下げずに改善することが望ましいと言えます。

なんのためのKPIなのかを理解し、目的を見失わないようにしましょう。

平均通話時間(ATT)を改善させるコツ

ATTを改善させるにはどの様な手段が有効なのでしょうか?代表的な方法を紹介します。

通話に対し目標時間を設定する

ATTを短縮するには、まず通話時間の見直しが必要です。
単純に通話時間の短縮を目指すのではなく、通話時間の目標を設定をすることですることで、応対品質とのバランスを取りましょう。
目標を厳しく設定したり、ペナルティをつけたりするなどは逆効果になりかねませんのでやめましょう。

また、ATTは顧客との通話にかけた時間の中に保留時間を含みます。 保留の際のフローを見直すなど、保留時間はできるだけ短くすることを目指すことが重要です。

通話内容を分析する

ATTが長くなってしまっている理由として

  • オペレーターの話が長い
  • 顧客の話が長い
  • 回答がわからない

というものが 代表的です。これらに適切な対応ができれば、ATTは短くすることがでいます。

オペレーターの話が長い

オペレーターの話が長くなってしまう要因として考えられるのは、主にオペレーターのスキル不足です。

顧客への説明が曖昧だったりすると話は長くなってしまいます。研修やトレーニングを行い、スキルアップを目指しましょう。

また、オペレーターとの齟齬がATTを長くしている原因かもしれません。ATTが長いことが及ぼす影響までオペレーターと意識のすり合わせができておらず、丁寧に対応しすぎてしまってATTが長くなている可能性があります。

丁寧に対応することはもちろんいいことですが、顧客満足度とのバランスを取るもの大事なことなのです。

顧客の話が長い

とても難しい問題です。無理に通話時間を短くしようとすると話をさえぎってしまったりと顧客満足度の低下やクレームに繋がりかねません。

話が脱線しすぎないように主導権を握るなどオペレーター側で工夫することが求められます。顧客の理解度にあわせたトークができるようにトレーニングをしましょう。

マニュアルやFAQの見直し

ATTがなかなか短縮できない原因の一つとして、問い合わせにすぐに回答できず、通話時間が伸びてしまうということが考えられます。

特に新人オペレーターは、回答を見つけるのに時間がかかったり、そもそも調べ方がわからなかったりといった理由で対応時間が長くなってしまいます。

社内FAQやマニュアルを見直し、オペレーターが対応しやすくなる環境づくりをすることでATTの短縮へと繋げましょう。

コールセンターにおける平均通話時間(ATT)まとめ

ATT は、コールセンターの現状把握や生産性改善に役立つ指標です。ATTを改善することで大きなメリットが得られます。

しかし、ただ短縮するのではなく「顧客満足度とのバランスをとる」という大きな課題と向き合う必要があります。

なんのためのKPIなのかを忘れないことが重要と言えるのではないでしょうか?

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