コロナワクチン

3回目接種に対応するためのシステムアップデートと、自治体で行うべき準備

最終更新日:2021年10月7日

この記事は、音声認識システムやLINEミニアプリなどの先端システムを使って、『お問い合わせ革命』を実現する株式会社サイシードが作成しています。

代表 松尾
サイシード代表の松尾です。
今回の記事ではサイシードの『コロナワクチン接種専用予約管理システム』の3回目接種への対応方針と、自治体で行うべき準備について説明していきます。

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また、弊社サイシードが提供する予約管理システムに関する情報は全てこちらのページにまとめているので、合わせてご確認ください。

「12月から3回目接種ができるように、各自治体では準備を行うこと」が正式に厚生労働省から発表されました。
弊社では、8月から様々な方面から情報収集を行い、3回目接種を行う際のシステムと運用面の設計を考えてきました。
そこで、今回の記事では、弊社の予約システムを利用している自治体もそうでない自治体も、今のうちにどのような準備を行う必要があるのか、弊社の考え方をお伝えします。

その上で、弊社の予約システムでの対応予定についても紹介していきます。

3回目接種を考える上での前提条件

まずは、システムの方針を検討する上で、3回目接種に関する前提条件を整理します。

3回目接種が1,2回目と変わらない前提条件

・全ての接種で同一の接種券番号を使用する
・同一ワクチンでの接種が原則

3回目接種が1,2回目と異なる条件

・1,2回目の間隔は3週間もしくは4週間だったが、2,3回目の間隔は8ヶ月
・(都道府県が扱わない場合)先行接種対象者・職域接種対象者も自治体で接種を行う
・予約・アクセスが集中しないように、8ヶ月経過者に対して順次発送していく
・予約ではなく、自治体側で日時を指定することも可能

未確定の条件

・3回目接種対象に年齢制限を持たせるか
・基礎疾患がない人も対象にするのか

この中で特に影響が大きい条件が「先行接種対象者・職域接種対象者も自治体で接種を行う」です。
医療従事者は市町村が扱うか都道府県が扱うか地域ごとに選択できますが、都道府県が扱わない場合、必然的に県内の各市区町村で扱う形になります。

この対象者は、これまで都道府県と企業管轄だったため、自治体が利用する予約システムに1,2回目の予約情報が入っておらず、8ヶ月間の接種間隔の制御ができません。(VRSか予防接種台帳には接種実績があるはず)

(出展)210922_第8回厚生労働省自治体説明会

システムにおける2つの対応方法

上記の前提条件に対して、システム面においては、大きく次の2つの対応方法があると考えています。

A,3回目接種の予約を独立して取得できるようにする

接種間隔とワクチン種別による制御をせずに、3回目接種だけを独立した予約として受け付ける方法です。(3回目接種のみ新しいシステムを新規で導入する場合も、この方法に該当します。)

【メリット】
・システム側の制御を検討する必要がないので、導入が簡単
・1,2回目接種は今までのシステムのまま、3回目接種だけシステムを変更することも可能
【デメリット】
・予診票付き接種券の発送を厳密に8ヶ月経過した人から、順次送っていく必要がある
・システムの制御がないため、接種会場での厳密な確認が必要

B,3回目接種日時を1,2回目の予約情報から厳密に制御する

予約システムで全ての予約・接種実績を一元管理することで、接種間隔を厳密に制御する方法です。このやり方が正攻法ですが、
・予約システム側でデータインポートに対応していること
・データインポート作業をやりきれること
が必要になります。

【メリット】
・システムで正確に制御できるので、接種会場での確認負担が少ない
・1,2回目も3回目も同じシステムを利用できるので住民の混乱がない
【デメリット】
・システム面での対応が必要で、対応していない場合は改修が必要
・データの取り込みにもかなり工数がかかる (たいていはデータの不備によるトラブルが多発する)

サイシードの対応方針

サイシードの予約管理システムでは、Bの方法で対応します。(Aの方法は前提条件が崩れた場合に追って検討)
人口数の少ない自治体や医療従事者・職域接種対象者が少ない自治体ではAの方法でも問題ないと思いますが、1件でも接種事故が起こると問題になることが予想されるため、システム面で可能な限りその確率を下げたいと考えています。

サイシードの3回目接種の制御ロジック

システム面で下記のような改修を行う順次行っていく予定です。

・住民サイトでは、2回接種が完了した住民に3回目予約のボタンが表示される
・住民サイトでは、3回目も2回目までと同じワクチンが選択される
・3回目接種は2回目から8ヶ月間隔をあけないと予約できない
・管理画面の管理権限予約では、異なるワクチンも選択できる
(・希望自治体については、サイシード側でVRSデータからDBに直接取り込むを運用を行う)

3回目接種時の住民サイト側のイメージ案

【補足】
※自治体のVRSデータのうち、弊社が取り込める正しいデータか否かを判定するVRSチェッカーは管理画面の機能に追加します。
アップデートのスケジュールについてはこちらの記事でご確認ください。

システムの改修費用

各自治体で予算の計上を行う必要があると思うので、費用面についても補足します。
弊社の予約管理システムは、クラウドサービスとして提供しており、システムの機能追加は個別の改修ではなくシステム全体のアップデートという考え方であり、改修費は発生しません。(月額利用料に含まれます)

ただし、VRSデータのDBへのインポートについては、弊社側で作業を行う必要があるので、別途費用が発生します。
詳しくは進捗共有会でご案内いたします。

【補足】既に存在する機能である「一括予約」および「インポート用一括予約」は自治体で利用可能です。
自治体独自でフォーマット変換を行い、この機能を使って外部のデータを取り込むことも可能です。その場合、弊社は一切関わりませんので、費用は発生しません。

3回目接種に向けて、自治体で行う準備

3回目接種の開始前に、大きく次の5つの準備を行う必要があります。
ここでは、弊社側でVRSデータの取り込みを行う場合について紹介します。

VRSデータのインポートを行う際の作業フロー

1,VRS公式のデータ確認機能を使って、エラーデータを修正
2,先行接種対象者の接種実績を予診票からVRSに登録(完了していない場合)
3,サイシードのVRSチェッカーに、修正後のVRSデータをアップロード
4,VRSチェッカーの判定結果つきのcsvをサイシード側に送付
5,サイシードでインポート作業
6,(新規導入の場合)会場、予約枠等を準備し予約を受け付けられる状態にする

1,VRS公式のデータ確認機能を使って、エラーデータを修正

VRSの機能に「登録データチェックリスト」が追加されています。
チェックリストのcsvをDLし、予診票と照らし合わせながらVRSの登録データを修正してください。
※かなりのエラーが発生すると思うので、なるべく早くご対応ください。

2,先行接種対象者の接種実績を予診票からVRSに登録(完了していない場合)

先行接種対象者については、各病院と国連保から自治体に予診票が届き、それをVRSに登録していくという作業を行っているかと思います。
その作業が完了していない場合は、事前に完了させてください。
※このデータを元に、接種券付き予診票の印刷・発送準備も並行して行ってください。

3,サイシードのVRSチェッカーに、修正後のVRSデータをアップロード

サイシードの予約管理システムの「VRSチェッカー」に、1,2完了後の予防接種台帳向けVRS出力csvをアップロードすると、各行に対してインポート可能な形式か否かを判定します。
※有効接種券を登録していない場合はインポート不可になるので、事前に漏れなく登録してください。

サイシードのVRSチェッカーの仕様

4,VRSチェッカーの判定結果つきのcsvをサイシード側に送付

アップロード完了後、上図のような判定結果のcsvが出力されます。そのcsvを編集せずにそのままパートナー経由で弊社に送付してください。
※判定結果で、インポート可と判定されたレコードのみインポート対象とするので、不可と判定されたものは自治体側で必要に応じて個別に登録してください。

5,サイシードでインポート作業

VRSチェッカーから出力されたcsvを元に、サイシード側でDBにインポート作業を行います。その際に、予約管理システムのデータ構造に合わせる必要があるので、下記のように変換を行います。

サイシードのインポート作業で作成する3種類のデータ

・接種会場:VRSの会場名データは表記ゆれが多く、会場として登録されていない可能性も高いので、全て『データ移行用会場』という1つの会場に統一します。
・予約枠:VRSには接種日はありますが予約時間のデータはないので、「ワクチン種別」×「日にち」ごとに『ファイザー_210401』のような予約枠を作成し、全ての該当する予約をその予約枠に登録します。
目的である接種間隔の制御は接種日だけ分ければ良いので、問題ありません。

【補足】
※弊社の予約システムを使って予約を取得している場合、VRSに登録されているデータをそのままインポートすると重複してしまうので、通常の予約と同条件での制御をかけてスキップします。
※職域接種が2021年6月から開始しているため、同様の作業を2022年の1,2月頃にもう1回行う必要があると考えています。

6,(新規導入の場合のみ)会場、予約枠等を準備し予約を受け付けられる状態にする

3回目接種のタイミングで、新規でサイシードの予約管理システムを利用する自治体については、これから予約を受け付ける会場・予約枠等を通常フローに沿って準備する必要があります。
詳しくは「ワクチン接種予約管理システムの仕様紹介」記事をご覧ください。

(参考)VRSデータ移行で個別対応が必要なケース

転入タイミングごとの、VRSのデータの状態

VRSデータの仕様として、「転入者であっても、他の自治体で発行した接種券で接種した実績は、自分のVRSデータには入らない」ようになっています。
したがって、
・1回接種した後に転入した住民は、2回目の接種実績だけがある状態
・1,2回接種した後に転入した住民は、接種実績がない状態

になります。

これらについては、VRSの端末から転入前の接種実績を「照会」するか、コールセンターで本人への聞き取りを行い、予約システムに接種実績を登録していく必要があります。

都市圏の自治体だと、人口の1-2%ほど対象者が発生する可能性があるので、その作業工数も想定しておく必要があります。

まとめ

今回の記事では、3回目接種に対してシステム面でどのように対応するか、自治体側ではどのような準備が必要かを詳しく説明しました。
新しい情報や仕様が出次第、こちらの記事に追記していければと考えています。

<既に予約システムを利用いただいている自治体>
これまで同様、進捗共有会で最新の情報を適宜共有しております。質問がある場合は、パートナー経由でお問い合わせください。

<新規で予約システムを導入、切り替える自治体>
新規導入自治体向けに、予約システムの基本的な機能も含めた説明会をご案内いたします。ぜひご参加ください。

見積もりが必要な方は、こちらのフォームよりお問い合わせください。
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『コロナワクチン予約管理システム』概要資料(3回目接種対応)DLページ

サイシードが提供する『コロナワクチン接種予約管理システム』では、複雑なワクチン接種の実務に対応できる様々な機能が搭載されています。
その機能や申込方法・納品スケジュールについて詳しく説明しているので、ぜひご覧ください!

この記事をかいた人

東京大学工学部および同大学院工学系研究科修了。マッキンゼー&カンパニーでM&Aや製造業での成長戦略のコンサルティングを経験。2015年に株式会社サイシードを創業。
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