コロナワクチン

住民向け予約サイトに設置するAIチャットボット『sAI Chat』の操作方法マニュアル

最終更新日:2021年3月15日

この記事は、音声認識システムやLINEミニアプリなどの先端システムを使って、『お問い合わせ革命』を実現する株式会社サイシードが作成しています。

代表 松尾
こんにちは、サイシード代表の松尾です。
今回の記事ではサイシードの『コロナワクチン接種専用予約管理システム』の中の「住民向け予約サイト」に搭載されている、AIチャットボットの利用方法を説明しています。
よくある質問は自己解決に導くことで、コールセンターの負担を大幅に削減することができます。ぜひ、積極的に活用していただくことを推奨します。

FAQデータのアップデート

FAQと類義語のテンプレートは随時こちらに更新していきます。参考にしていただければと思います。
エクセルファイルをDLできるので、自社のスクリプトに必要なものをコピペしてお使いください。
詳しくは「動画:FAQをCSVファイルを使って編集したい」をご確認ください。

(21/05/02追記)スクリプトの質問文に改行が含まれており、正常に動作しませんでした。修正版をアップロードしております。

・210326時点のスクリプト
・210326時点の類義語

sAI Chatの機能概要

sAI Chatを最大限活用するには、最初に登録して終わりではなく、日々のメンテナンスが非常に重要になります。
こちらの記事ではAIチャットボットの管理画面操作方法をマニュアルとして、動画付きで紹介いたします。
まずは全体概要をご覧ください。

動画:管理者が知っておくべきsAI Chatの機能概要

初回に1回だけ行う操作

AIチャットボットの管理画面URLとIDが発行された後、初回に行う操作が2つあります。
①アカウントの設定
②システム文言の設定
それぞれについて説明します。

①アカウントの設定

AIチャットボットを複数人で管理するケースがほとんどだと思うので、最初に管理者に対してアカウントを発行します。
メニューから「アカウント設定」→「追加」とクリックしていきます。

動画:新規アカウントの追加方法

②システム文言の設定

初回に、弊社で「システム文言」と呼んでいる、個別FAQ以外の部分のテキスト等を設定します。
メニューから「基本設定」→「ボット表示設定」をクリックします。

動画:チャットボットのシステム文言の変更方法

日々のFAQの更新で行う操作

FAQは一度登録して終わりではなく、ユーザーのニーズおよび自治体の発信したい内容に合わせて更新していくと、より解決率を高めていくことができます。
最初は30%程度の解決率でも、3ヶ月ほど続ければ解決率が70%を超えてくるケースも少なくありません。
週1を目安にして更新していただければと思います。

FAQの更新では大まかなステップとしては、次の3つの操作を行います。
①ユーザーの利用履歴を確認
②FAQの更新
③類義語の更新
それぞれの操作方法を説明していきます。

①ユーザーの利用履歴を確認する

ユーザーの利用履歴を見れば、「ユーザーが何を検索したのか」「どんな回答を見たのか」「それが解決に至ったのか」という全ての情報を把握することが出来ます。
特に、「検索失敗」に至っていたり検索は出来ているが未解決だったFAQの更新を優先的に行うと良いでしょう。
操作方法は、メニューから「現状分析」→「利用履歴」をクリックします。

動画:ユーザーの利用履歴の確認方法

FAQの更新を行う

FAQを更新するには、管理画面上で直接編集する方法と、CSVファイルを使って一括で書き換える方法があります。
少量の編集は管理画面上で直接編集し、大量に一括で書き換える場合はCSVファイルを使う方法がオススメです。
※FAQ登録の際には、「キーワード」という概念が必要になりますが、これは次の章で詳しく説明します。

・管理画面上で直接編集する場合は、メニューから「FAQ設定」→「直接編集」をクリックします。

動画:FAQを管理画面上で直接編集する

・csvで一括編集する場合は、メニューから「FAQ設定」→「csv編集」をクリックします。

動画:FAQをCSVファイルを使って編集したい

③類義語の更新

AIチャットボットが様々な表現を理解できる仕組みの一つが、”類義語”です。
例えば、「接種会場」「接種場所」「クリニック」「病院」などの単語は、今回のワクチン接種予約の文脈においては同じ意味で使われます。
そのような単語たちを”類義語”として登録しておくことで、表現のゆらぎを理解することができるようになりので、こちらのシートも随時更新するようにしましょう。

メニューから「FAQ設定」→「csv編集」をクリックします。

動画:類義語の編集方法

キーワード付けの方法

FAQシートにはキーワードの列があります。
本来AIチャットボットは、膨大なデータを学習させることで、様々な表現を理解し適切に回答できるようになります。
しかし、ワクチン接種予約に関する膨大なデータは当然存在しません。そこで、このキーワードをうまく活用することで、膨大なデータを学習したのと同じくらい賢いAIを作り上げることができます。

代表 松尾
私はこの「キーワード付け」を「誓約と制約」だと考えています。クラピカが幻影旅団のメンバーを強制的に絶状態にすることができるように、
厳しい”制約”=”難しいキーワード付け”を行うことで、本来大量のデータが必要な高精度のAIを、データがなくても実現できるという意味合いです。
HUNTER×HUNTERを読んでいない方は無視してください…

概念が少し難しいので、こちらの動画を先にご覧ください。

動画:キーワードの付け方

キーワードの付け方の例

例:以下のQ&Aにキーワードを付与する方法
  「Q:クレジットカードは使えますか?」「A:VISAが利用可能です」

  1. まず、登録したいQ&Aに対するユーザーの想定質問を考えます。
    想定質問例:「クレジットカードで支払いはできますか?」
  2. 次に、想定質問の中から2〜5つの重要単語(キーワード)を抽出します。
    単語の重要度は 固有名詞>名詞>動詞>形容詞 の順です。
    ※名詞が重要である理由は、クレジットカードに関する疑問を持つ人はほぼ必ず
    「クレジットカード」という名詞を入力するためです。
    今回の想定質問に対しては「クレジットカード」「支払い」をキーワードにします。
  3. 抽出したキーワードはカンマ区切りでF列に記載します。
    以下のようにF列に記入します:
    クレジットカード,支払い
  4. 複数の想定に対応する場合は、以下のようにセル内改行(ALT+Enter)をして追加で入力します。
    例えば、「VISAは利用できますか?」という想定質問も登録する場合
    以下のようにF列に記入します:
    クレジットカード,支払い
    VISA,利用

    このようにセル内改行して対応する質問パターンを増やすことができます。

最終的には下図のように記入をし、完了です。

図 F列のキーワードの付与例

キーワード付けのコツ:横方向に増やしすぎない

キーワードは、必要十分であることが望ましいです。
数学的に言えば、文章⇔キーワードは可逆変換の関係にあります。
例を交えて説明します。

例えば、上記例「Q:クレジットカードは使えますか?」「A:VISAが利用可能です」に対して、
「クレジットカードを使った支払いは可能ですか」という想定質問を考えます。

これに対し、「クレジットカード,使った,支払い,可能」と4つのキーワードを付与するとクレジットカードとは関係ない「LINE PAYを使った支払いは可能ですか?」というユーザーの自然文検索に反応してしまいます。

反応する理由は、設定した4つのキーワードのうち3つのキーワード(使った、支払い、可能)が一致しているので、AIが一致度が高いと判断し、検索結果の上位に出てしまうためです。

【補足】厳密には、単純に一致する割合だけではなく、重要な名詞などに比重が置かれるようAIが裏で計算しています。しかし、ここでは単純化して「一致する割合」と捉えておくと良いでしょう。

基本的に、自然文検索した時に回答候補のTOP3に該当する質問が入っていればユーザーは回答に辿り着けます。よって、TOP3に現れるよう以下のようにキーワードの数を決めると良いでしょう。

  • 全体のうち、対象となる名詞に関するQ&Aが3つ未満の場合:
    キーワードは1つあるいは2つ付けてください。(3つ以上は付けないでください。理由は上述。)
    キーワードのうち、1つは必ず名詞(この場合クレジットカード)をキーワードにしてください。理由は、クレジットカードに関する疑問を持つ人はほぼ必ずクレジットカードという名詞を入力するからです。
  • その名詞に関するQ&Aが4つ~9つの場合:
    キーワードは2つ~3つが目安です。
    3つのうち、1つは必ず名詞(この場合クレジットカード)をキーワードにしてください。
    残りのキーワードは、事象を表す動詞あるいは名詞の「支払い」などをつけてください。
  • その名詞に関するQ&Aが10個以上の場合:
    キーワードはその名詞「クレジットカード」と事象を表す動詞など含め、計2つ~5つ付与して想定質問が入力された際に3つ以内に絞り込まれるようにしてください。

キーワードについてよくある質問

Q:動詞を付ける場合は、活用はどう扱えばいいですか?

A:活用は自動的に認識されません。例えば、「使う」という登録では「使いたい」は引っかかりません。このような場合は類義語として「使う」「使い」「使え」を登録したうえで、キーワードに「使う」を付けると良いです。

Q:キーワードはたくさんつけて良いのですか?

A:いいえ、たくさん付けると質問文がたくさんの単語に反応するため、よろしくありません。キーワードに「可能」「知りたい」などの単語を追加すると、様々な入力に引っかかってしまうため、名詞や動詞の範囲に留めておくことをオススメします。

FAQの回答作成に関するその他の補足

最後に、FAQで回答を作成する際の細かい補足機能について説明します。

画像ファイルを掲載する方法

sAI Chatでは回答文に画像やその他のファイルを埋め込むことが出来ます。
メニューから「FAQ設定」→「メディア一覧」を選択します。

動画:画像をアップロードしてFAQに掲載する方法

htmlタグを利用する方法

回答文には画像だけでなく、下記のhtmlタグも利用することが出来ます。
必要な場合は、ご利用ください。

項目 HTMLタグ 備考
ハイパーリンク(URL) <a href=”●●●” target=”_blank”>▲▲▲</a> ・●●●:URL
・▲▲▲:テキスト(表示させたい文字もしくはURLそのまま)
・「target=”_blank”」は別窓で開くための指示です。
ハイパーリンク(メーラーを起動) <a href=”mailto:■■■”>■■■</a> ・■■■:メールアドレス
ハイパーリンク(電話を起動) <a href=”tel:●●●”>●-●-●</a>

例)<a href=”tel:0368718691″>03-6871-8691</a>
・タグの中の電話番号は必ずハイフンを削除してください。
・電話リンクは、PC環境でしかアクセスがない場合は設定不要(スマホで利用される可能性がある場合は記載)です。
画像
(回答に画像を表示させ、クリックされたら画像が別ウィンドウで開く)
<a href=”●●●” target=”_blank”><img src=”●●●”></a> ・●●●:画像のURL

まとめ

実はこのマニュアルでは紹介していない機能もいくつかあります。
AIチャットボットは弊社のメインサービスの1つなので非常に多機能で、精度向上も奥深い業務になります。
やればやるだけ明確に成果が出るので、必要であれば上級者向けの講習会も別途企画いたします。

見積もりが必要な方は、こちらのフォームよりお問い合わせください。
>>ワクチン接種予約システムの予算お見積りフォーム

『コロナワクチン接種予約管理システム』に求められる仕様一覧

ワクチン接種予約管理システムでは、迅速かつ安全に接種を進めていくために、細かい多くの要件が必要です。自治体独自で考慮し切るのは難しいと思うので、ぜひ弊社の予約管理システムの仕様書を参考にしてみてください!

この記事をかいた人

東京大学工学部および同大学院工学系研究科修了。マッキンゼー&カンパニーでM&Aや製造業での成長戦略のコンサルティングを経験。2015年に株式会社サイシードを創業。