社内ヘルプデスクでFAQシステムを導入するメリット
最終更新日:2020年3月17日
このブログはAIを活用したFAQシステム『sAI Search』を提供する、株式会社サイシードが作成しています。最新の事例や企業での活用方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!

ここ半年で、業界を問わず急速にFAQシステムの認知が広がってきました。
FAQシステムとは、頻繁に発生する問い合わせについて、質問と回答のセットをデータベース化し、簡単に検索できるようにしたもので、一般的には「よくある質問」として理解されています。
より詳細な内容についてご覧になりたい方は、こちらの記事も参照してください!
このFAQシステムはこれまでECサイト等で一般ユーザー向けに利用されていましたが、実は企業の従業員向けに活用されるケースが急速に増えていることをご存じでしょうか?
FAQシステムを活用することで、社内の問い合わせ対応業務を効率化できるなど、数多くのメリットがあるんです!
今回はこのFAQシステムを社内で導入するメリットや、導入して活用するためのポイントを解説していきたいと思います。
また、後半では社内で使えるFAQシステムでおすすめのツールもご紹介していきますので、ぜひご覧くださいね!
この記事の目次
社内ヘルプデスク業務の現状・課題
昨今さまざまな企業において、企業競争力の強化に注目が集まっています。
また、働き方改革の影響もあり、さまざまな分野で「業務効率化」への取り組みが進んでいます。
特に、情システム・総務・経理部門など、社員からの問い合わせに対応する社内ヘルプデスク業務は、多くの企業において早急な対応が求められている分野の一つといえます。
その背景として、現在業務を担っているベテラン社員世代の退職時期が迫っていることが挙げられます。
また、業務内容が煩雑かつ助長になる傾向があるため、ヘルプデスク担当者側からも問い合わせを行う社員側からも、不満の声が上がりやすいんです。
例えば、情システム担当者側としては、
毎日同じような質問の対応ばかりに時間をとられ、やりたい仕事まで手が回らない!
非効率な業務内容が悪いのに、経営陣からは「仕事をしていない部署」と思われている…
同じように、問い合わせを行う社員側からは、
問い合わせをしたら即座に対応して欲しいのに、回答が全然得られない!
残業中など、業務時間外にトラブルに見舞われた場合はどこにも相談できず不便…
このように、双方が負担に感じている現行のシステムですが、実は人工知能(AI)導入の効果が出やすい領域であることをご存知でしたか?
この点について、次の章で詳しくご紹介します!
社内ヘルプデスクへのFAQシステム導入効果
先ほどご紹介した通り、社内ヘルプデスクにおける業務改善は人工知能(AI)が得意とする分野といえます。
中でも、AIを搭載したFAQシステムは、社内の問い合わせ業務を聞く方・聞かれる方双方にとって便利なもの、になります。
では、FAQシステムが社内ヘルプデスク業務を効率化できる理由を説明するため、導入のメリットを4つご紹介します!
1. 問い合わせ対応のスピード向上
はじめに、問い合わせが集中する部門の対応スピードが向上することが挙げられます。
管理部門や情報システム部門には、どこの企業でも基本的に社内中から問い合わせが集中する傾向があります。
また、それらの部門の中でも、一部の人にしか応答できない難しい業務についての問い合わせが集中してしまった場合、早急な回答ができないだけではなく、本来行うべき業務が遅滞するリスクがあります。
こういった場合にFAQシステムを導入し、よくある社内問い合わせに関する内容を網羅し、社内の人々がわかりやすい形でまとめておくことで、問い合わせ自体を減らすことができます。
当たり前ではありますが、社員からの問い合わせ件数自体を減らすことで、対応側の社員の業務量を少なくし、問題解決のスピードを向上させることができます。
2. 対応品質の均一化
続いて、FAQシステムの導入により対応品質の均一化を図ることが可能です。
社内問い合わせであっても、問い合わせの対応品質は回答者によらず一定でないと社内が混乱してしまいますよね。
しかしながら現状で多くの企業では、問い合わせに対して個々の担当者が都度対応する形で回答を行っています。
この回答方法は、柔軟性がある一方で対応品質の均一化がなかなか図りづらい状況といえるでしょう。
FAQシステムを社内活用し、標準となる回答を回答を行う管理部門や情シス部門の間で共有することによって、回答の足並みを揃えることが可能です。
3. 業務負担の軽減によるコストの削減
回答に変更があった場合でも、FAQシステムを更新するだけで、部署内で変更内容を簡単に周知することができるようになります。
次に、業務負担の軽減によって大幅なコスト削減が達成されます。
社内問い合わせ対応を通常業務と兼任していることが多く、問い合わせ件数が増えると他の業務に支障が出てしまいます。
担当社員は回答業務に追われてしまい、結果として残業時間が増えてしまうというケースも散見されます。
FAQシステムの導入を導入することで、問い合わせ対応に割く時間を大幅に削減でき、本来の業務へ注力できるという効力を発揮します。
問い合わせを個別で回答していた場合より、大きくコストが削減できるため、社員ひとりひとりが生産性の高い業務を遂行することができます。
4. 問い合わせ情報の有効活用
最後に、FAQシステムを継続的に利用することで、データを一元的に管理することが可能になります。
FAQシステムを運用するデータベースを用いることで、社員からの問い合わせ応答の効率化だけではなく、社内における業務全般を効率化するための分析にも活用できます。
組織が大きくなればなるほどに、小さな業務改善が全体での大きな効果につながります。
また多数の社員が同じ質問についてFAQで調べているという状況は、社員がフルパフォーマンスで行える環境を阻害してしまっている可能性があります。
問い合わせ情報を単なる問い合わせが来たログとして見なすのではなく、問題自体を解消できるヒントとして活かしていくことが必要です。
このように、FAQシステムを導入することでさまざまなメリットを得ることができます。
FAQシステム導入前の確認ポイント
FAQシステムを社内は上手く導入すればメリットが得られますが、事前準備を怠ると逆に業務フローが煩雑になるなど、仕事を増やす結果になりかねません。
こちらでは、FAQシステムを社内に導入する前に確認すべき2つのポイントを解説していきます。
1. FAQシステムの管理工数を把握しておく

まず、FAQシステムの管理工数は少なければ少ないほど便利です。
FAQシステムは定期的に更新することで、その効果を十分に発揮することができます。
逆にいえば、FAQの回答が古い情報のままになっていると情報を探している社員は「担当部署に聞かないと新しい情報がわからないので直接問い合わせをしたほうがよい」と考えてしまいます。
そのため、FAQシステムは導入しておしまい、ではなく定期的にFAQの追加や類似表現の紐付けというメンテナンスの手間が前提としてかかります。
定常的に発生する管理工数を事前に計算していなかったために、業務内の情報がアップデートされてもFAQは更新されないという状況になってしまう…
せっかくシステムを導入したのに、問い合わせ件数が変わらない…
なんて状況は避けたいですよね。
FAQシステムを継続的に改善する前提で、管理工数を含めたトータルコストを事前に見積もっておきましょう。
操作性が良いことはもちろんですが、
複数人で同時に操作ができるかどうか?
情報更新したタイムスタンプや使った人といったログを蓄積できるか?
といった、会社の状況に応じた実務的な視点でもチェックすることをオススメします。
2. 検索のしやすさを確認しておく

続いて、ユーザー目線で検索がしやすいか、確認しておくことが重要になります。
FAQシステムが利用者にとって使いやすいか、というのは非常に重要なポイントです。
FAQシステムを継続的に情報更新していっても、使いづらければ意味がありません。社員が求めている情報をスムーズに検索できなければ、結局担当部署に直接問い合わせが来てしまいます。
FAQを初めて使う初心者でも迷わず探すことができる検索機能になっているかどうかをチェックしましょう。
また、外回りしている営業担当やパソコン環境が限られている店舗勤務の担当などもFAQシステムをPCから利用、あるいは電話で問い合わせをしているという状況の場合、スマホ対応可能かどうか検討する必要があるといえるでしょう。
このような場合には、外回りの社員が直接電話で問い合わせしてくるという状況を極力無くしていくことが必要です。
実際に社内ヘルプデスク業務を効率化した導入事例
とはいっても、実際の成果が気になりますよね。
ここからは、FAQシステムを社内ヘルプデスクに導入した事例を2つご紹介します!
三菱商事|正答率が67%から89%まで向上

三菱商事では、社内のITヘルプデスク業務に米IBMのAI『Watson』を導入し、社員からの問い合わせに自動対応できるFAQシステムが開発されました。
Watsonは社員の質問を理解した上で回答し、さらに詳しく知りたい場合はオペレーターにつなげることができます。
社員の反応やオペレーターの正しい対応を「学習」することで、問題解決率を高めていくため、業務効率化が一層進んでいます。
実際に、従来の方式では67%だった社内ヘルプデスク業務の正答率が、こちらのシステムの導入により89%まで向上したそうですよ!
アサヒグループホールディングス|チャットボット応対で問い合わせ件数を半減

『AIヘルプデスク』は、アサヒグループHD全社で活用する社内のOAヘルプデスクにおいて、利用者の問い合わせに対しAIが自動応答するFAQシステムです。
こちらもチャットボットを利用しており、AIが質問の意図を解釈して利用者とチャット形式で会話し適切な回答を表示してくれます。
以前の電話対応でのヘルプデスクでは全社で年間約72,000件ほどあった膨大な社内問い合わせ件数が、こちらのシステム導入後は半数以下にとどまっているんだとか。
大幅な業務効率化ですね!
東京建物|FAQシステム導入で大幅な業務効率化を実現

同様に、東京建物では従来の社内ヘルプデスク業務に『sAI Search』を導入し、業務の効率化を実現しています。
社内で問い合わせの多い、低頻度で発生する煩雑な事務手続きといった内容に対するFAQを完備することで、ヘルプデスクの入電数を大幅に減少できたそうです。
また、FAQの追加や編集が容易なサービスを使用していることから、定期的なFAQの改善を行うことが可能となっています。
そのため、日々の問い合わせ内容に適合した最新のFAQを設置することができるため、定期メンテナンスを継続するだけで導入時と同等の効果を見込んでいます。
ヘルプデスク業務効率化にオススメなツール
さて、ここまでFAQシステムを社内ヘルプデスクに導入するメリットやポイントについて事例を交えてお伝えしてきました。
ここからは、弊社のオススメするFAQシステムを2つご紹介します!
アルファスコープ(プラスアルファ・コンサルティング)

アルファスコープは、プラスアルファ・コンサルティングが提供するクラウド型のナレッジソリューションです。
このシステムでは、顧客サポートに必要なナレッジ(FAQ・トラブルシューティング・ドキュメント)をクラウド上で一元管理することが可能です。
FAQはユーザー向けとオペレーター向けの2種類が用意されており、それぞれのニーズに合わせた機能を搭載しています。
検索はキーワード検索しかできませんが検索支援機能も充実しており、幅広いユーザー層への対応が可能です。
オペレーター向けFAQは、コールセンターに特化した専門的な検索画面があり、メール問い合わせも含めた操作性や視認性を重視した画面構成になっています。
管理部門や情報システム部門が社内向けに活用するにあたっては、ユーザー向けFAQを活用するのが良いでしょう。
sAI Search (サイシード)

sAI Search(サイサーチ)は株式会社サイシードが提供しているAI搭載のFAQ検索エンジンです。
サイシードはAIを独自開発しており、品質の高いAIを継続的に改善しづける開発力があります。また多数の顧客にサイシードのAIを活用いただくことで、実戦のフィードバックを反映した精度の高いAIを提供ができます。
サイシードでは、AI搭載のFAQページを提供するだけではなく、既存のFAQページの検索バーをAI化するということもご提供可能です。この機会に弊社サービスのAI搭載FAQシステム『sAI Search』をぜひ検討ください。
まとめ
いかがでしたか?
FAQシステムを社内ヘルプデスクで導入するにあたり、現状の課題からオススメツールまで幅広くご紹介してきました。
FAQシステムは、問い合わせ応答を効率化することで、本来の業務に集中できる業務環境を整えることが目的です。
また、社員に対しても迅速で正確な回答を返すことができ、会社全体の生産性向上にも貢献することができます。
導入をご検討される際、少しでもお役に立てれば幸いです。

FAQシステムはヘルプデスクを効率化してくれる存在になります。
会社の状況に応じた、実際に使用にする視点でチェックすることをオススメします。
具体的なFAQシステムや導入事例も紹介してきました。
ぜひ参考にしてみてください!
こちらのフォームから、「2020年度版『FAQツールベンダー』徹底比較集」をDLいただけます!
ベンダー比較・検討する際の参考として、ぜひご活用くださいね。

こちらの比較集では、数多あるチャットボットベンダーを自社開発AI/OEM型AI/人工無脳に分類し、それぞれのメリットとデメリットを解説しています。さらに、自社開発AIについては各社の導入事例を元に定量的な性能評価を行っているので、チャットボット導入を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
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さて今回は、QOLの1つであるオフィスライフを効率化させてくれるFAQシステムについてお話していきます!
また、記事の最後では「2020年度版『FAQシステムベンダー』徹底比較集」をプレゼントいたしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!