コールセンター

コールセンターのオペレーター向け教育(研修)の基本的な方法をご紹介

最終更新日:2018年9月11日
このブログはAIを活用したFAQシステム『sAI Search』を提供する、株式会社サイシードが作成しています。
最新の事例や企業での活用方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!

サイシード
こんにちは、サイシード代表の松尾です。
年末になり、仕事の忙しさから悩みのタネが増え続ける日々を送っています。
年のせいか最近は脳みそが思考すること拒否し、遠いインドの情景や焼き立てのナンに思いを馳せる時間が多くなってきました。

この記事でお伝えするのは、私と同じように沢山の悩みを抱えるコールセンターについてです。
お客様にもっとも近い部門であるコールセンター。それゆえに企業イメージを大きく左右するため、オペレーター教育は企業イメージに直結する大事な作業と言えるでしょう。
とはいえ、適切な研修の方法がわからない、あるいは時間がないために効率的な教育方法を模索したい!という企業様は多くいらっしゃると思います。
今回はそんな企業様向けに、ある人材を最大限活用するという切り口で、

「理想的なオペレーター教育」についてお伝えしたい

と思います!
ぜひ最後までお付き合いくださいね!

この記事の目次

オペレーター研修(教育)の目的

コールセンターはお客様の顔が見えない分、より丁寧で質の高い顧客対応が求められます。さらに、慢性的な人手不足を課題として抱えているため、常に新人のオペレーターを採用しなければならないことから、オペレーター希望者への研修(教育)の質は顧客満足度に大きく影響してきます。

オペレーター研修(教育)を受ける一人一人の業務に対する不安を取り除き、お客様に失礼なく応対できるようにすることを目的として、コールセンターの研修は行われるのです。

理想的なオペレーター研修(教育)

ご存知の通り、『オペレーター教育』は時間もコストもかかりますよね。
中には、「オペレーター教育には時間をかけたくない!」というのが本音、という企業様も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、「オペレーター教育」という投資を先にしておくことで将来生産性や顧客満足度向上に繋がることもまた事実なので悩ましいところですよね…。

コストを抑えたい、と思っても「効率的なコストのかけ方」を知らなければ、コストが無駄になってしまう、という場合は大いにあります。では、かけたコストが無駄にならない、『理想的な研修(教育)』とは一体どのようなものでしょうか?
本記事では、新人オペレーターに対しての研修(教育)方法として、

初期研修実務研修、経験を積んだ後の応用研修、といった3つの研修段階を踏むことを推奨し、詳しくご紹介したいと思います!

初期研修

新人オペレーターがはじめて行う研修がこの「初期研修」です。
初期研修では、座学とロールプレイを用いた実践演習が重要になります。

初期研修の内容 〜座学〜

座学では、主に3つの軸を持って研修(教育)を行うことが大切です。

・1つ目の軸は「商材理解」です。

コールセンターが応対する質問は、そもそもその企業のプロダクトやサービスに関するものが多いですよね。
応対中にマニュアルが参照できるとはいえ、正確な回答をより早くお客様に提供するために、基本的な商材知識の習得は必要不可欠です。

・2つ目の軸は「会社概要・ミッションの共有」です。

弊社で取引されている企業様の中では、ヒアリングしてみるとこの軸を飛ばしていたり、あまり重要視していない企業様も多いです。
一見すると、直接オペレーター業務とは関係がなさそうに見えますよね?
でもオペレーター一人一人が会社の目指すところを知ることは、実はメリットが多いんです!
まず、企業理念を共有し、共感を得ることで「この会社のためにオペレーターとして働いている」という帰属意識が醸成され、結果的に働くモチベーションの向上に繋がります。
また、お客様との窓口であることから、オペレーターは「組織の顔」であるともいえます。その自覚を持って業務に勤しんでもらうためには、自分がどんな会社の代表として業務に当たっているか、「組織の顔」としてお客様にどのように接するのか?
お客様の顔をみることのないお仕事だからこそ、お客様へ誠意を持って対応するために会社の概要や、ミッションの共有が重要だと言えるのです。

・3つ目の軸は「基本的な電話応対スキルの取得」です。

電話応対は、顔や表情を見ず、声や話し方だけで相手の感情や意図を読み取らなければならないことから、とても難易度の高い仕事だといえます。また、お客様の気分を害さないためにも正しく・丁寧な言葉遣いなど、基本的な応対スキルも必要になります。
このような特殊な状態のなかで、お客様満足度を高めるために、基本的なものから、応用的なスキルまで、ノウハウの共有が新人オペレーターにとって重要な軸と言えるでしょう。

初期研修の内容 〜ロールプレイ〜

ロールプレイでは、座学で学んだ知識を実際の応対を模した演習を通してアウトプットしてもらうことが目的です。
ロールプレイをすることで、オペレーターが現状で、商品知識が不足しているのか、接客マナーができていないのか、あるいは「組織の顔」としての意識が足りていないのか、など新人オペレーターがお客様の対応を行う前に必要な知識がどこなのか、をきちんと見極めることが可能になります。
仮に、商品の知識不足による応対の遅れが目立つようであれば、次のステップである実践研修に進む前に座学の知識をインプットさせることを優先する、といったような対応が必要になります。

実践研修

無事初期研修をマスターしたら、次は実践研修に進みます。
実践研修はOJT(On the Job Training)とも言われている通り、実際にお客様からの電話の応対を行いますが、そばに先輩オペレーターの「トレーナー」がつき、新人オペレーターの未熟な点を指摘しながら、初期研修でインプットしたものを効果的にアウトプットさせることが目的です。
なので、座学で学んだ内容を把握した上で、実践でその知識を活かしたアウトプットができているのか、を研修(教育)する側が把握しておく必要があります。
これら2つの研修は切り離されて行われることもありますが、綿密に連携することが必要不可欠だと言えるでしょう。

実践研修の内容

はじめのうちは、ベテランオペレーターが横につき、アドバイスをもらいながら新人オペレーターに応対をしてもらうことがほとんどでしょう。
この時に注意が必要なのが、新人オペレーターが応対に困ってしまった時や、間違った返答をしても、厳しく注意したり、いわゆるスパルタ教育を行うことはおすすめしません。というのも、厳しい指導を行うことで、この段階で挫折してしまうオペレーターが多く出てきてしまう可能性があるためです。
「知らない人と電話する」という不慣れな状況に不安やストレスを抱える新人のためにも、研修(教育)する側のベテランオペレーターは、一旦お客様との電話を保留にしてアドバイスをしたり、電子メモパッドなどを使って返答内容を教えたりしながら、「電話すること」に恐怖感を与えないような研修をする必要があります
また、応対が終了し、緊張をほぐした後に、ベテランオペレーターからフィードバックを行うことで、弱点の把握と次回以降の改善が見込めます。
この段階に慣れてきたら、徐々に応対を新人オペレーターに任せ、いよいよ独り立ちを目指します。
このようにして、経験を安心できる状況下で積んでもらい、自信をつけさせることで、一人でも受電できる状態に近づかせることができるのです。
最後に、SVのテストに合格すれば実践研修は終了です。

サイシード
なお、研修の際、新人オペレーターの仕事に具体的な範囲を設定しない、ということに留意が必要です。 オペレーターとして主体的に業務に取り組んでもらうには、一定範囲における裁量権を与えることが効果的です。 よって、あくまでも「この範囲には立ち入るべきでない」という最低限だけを共有し、それ以外の範囲についてはオペレーター自身が考え、回答してもらうようにしましょう。

一見、ここで「研修はもう終わりでいいよね」という気持ちになりがちですが、そうではありません。
さらに、オペレーターのスキルアップを図るために「応用研修」が必要になってくるのです。

応用研修

新人としての研修をこなせば完璧に応対が可能か、というと、残念ながらそうではありません。
コミュニケーションに苦手意識があるために、応対にもたついてしまう人もいれば、マニュアル通りでないと応対できない人もいるでしょう。そういった場合に個々人で成長速度の違うオペレーターの全体的なスキルアップを計るために、一通りの新人研修が終わってからも継続的な「応用研修」がさらに必要になってくるんです!

全体での研修

はじめに、個々人の弱点を見つけるため、全体でロールプレイ研修を行います。
一見、全体でやる意味がわかりづらいかと思われますが、
全体で共通の研修を行うことで、相対的に各人の苦手とするものが表面化されるので、一人一人の弱点をあぶり出すことができます。

個人での研修

次に、全体研修で発見できた個々人に合わせた弱点をSVが それぞれアドバイスやトレーニングを行います。 オペレーター全体から見て、個人個人の相対的に低い部分を潰していくことで、オペレーター全体のレベルを上げることができます。
例えば、コミュニケーションが苦手なオペレーターには、外部での応対講座に参加してもらったり、臨機応変な対応が難しいオペレーターが大勢いる場合には、講師を招いて講習してもらったりすることが考えられます。

このような一連の研修ができることは理想的ですよね。
しかしながら一連のフローを実行するには莫大なコストがかかってしまいます。頭ではわかっていても、実行できない企業様は数多くいらっしゃるでしょう。

ここで、より効率的な研修を行うにはどうすれば良いのか、現状を踏まえながらも、適切な対応策の提案をさせていただきたいと思います!

オペレーター教育の実情

オペレーター教育にかけられている平均時間

大半のコールセンターは1ヶ月から2ヶ月程度を研修(教育)に充てている一方で、およそ30%が数日から2週間以内しかかけられていないのが実情です。

(コールセンター白書2016のデータを元に作成)

また応用研修についても、不定期に実施、またはほとんど実施していないコールセンターが半数以上を占めています。

(コールセンター白書2016のデータを元に作成)

新人オペレーターに教育を施すSVは、業務内容が多く、一人一人のオペレーターの新人研修や応用研修を実施することが難しい、というのが理由としてあげられるでしょう。
しかし、新人オペレーターを戦力として組み込むためには研修(教育)が欠かせないこともまた事実です。
では、このようなジレンマをどのように解消すればよいのでしょうか?
弊社サイシードでは、研修時間を短縮しながらも、顧客対応の精度が維持できる方法として、弊社が提供する「sAI Serch」の導入をおすすめします!

『sAI Search』を導入するメリット

『sAI Search』は、弊社が提供する高速高精度のAIを搭載したFAQシステムです。
このFAQシステムとは、よくある質問をデータベース化し、オペレーターが検索をかけた際に的確な回答を用意するシステムのことです。

この『sAI Search』FAQシステムを導入することにより、オペレーターは最新の情報を瞬時に検索し、ログの記録・分析やナレッジを共有することが可能になります。
よって、教育が十分になされていなくても、ベテランオペレーターのノウハウを有効に活用した顧客対応を行うことができます。
企業側としても、これまで個々のオペレーターがメール等で対応していた顧客対応情報をPC上で共有できることから、利便性が上がります。
加えて、ログが蓄積されるのでマニュアルの不備などの対応が容易することができます。仮にFAQを修正しても顧客対応の精度を保つことが可能です。

サイシード
理想的なオペレーター教育に効率的に近づくためにFAQシステムを導入することは有効な手段です。ただし、数あるFAQシステムの中から自社に適切なシステムを導入するのは困難な場合が多いです。弊社サイシードでは「どんなツールを選べばいいかわからない!」という場合にもご相談に乗りますので、是非お気軽にお問い合わせくださいね

まとめ

サイシード
いかがでしたか? 今回は、いまある人材を最大限活用するための「理想的なオペレーター教育」についてスパイシーにお伝えしました。 理想的なオペレーター教育を行うには多大なコストが必要です。教育を効率的に行うには、FAQサービスの導入が有効ですが、事前のしっかりとした検討が必須です。 弊社サイシードではどんなシステムが有用か、導入支援も承っております。オペレーションにFAQを組み込むことも可能ですので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせくださいね! こちらのフォームから、「sAI Voice Analyzer概要資料」 をDLいただけます! コールセンターの効率化を検討する際の参考として、ぜひご活用くださいね。
sAI Voice Analyzer概要資料

sAI Voice Analyzerは音声データをテキスト化し、問い合わせ内容を要約することで、コールセンターの効率化やFAQシステムの効果的な運用に活かしていくサービスです。また、あきらかになった課題をもとに、FAQ強化の提案やシステム導入、オペレーションの改善提案を実施します。こちらの資料では、機能・特徴・価格などのサービスの詳細について紹介しています。 音声データの分析を検討している方は、ぜひ検討いただければと思います。

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