コールセンター

人工知能(AI)を使ってコールセンターを効率化する5種類のソリューション

最終更新日:2020年4月24日

このブログはコールセンター向けにAIを活用したソリューションを提供する、株式会社サイシードが作成しています。
最新の事例や企業での活用方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!

代表 中村
こんにちは、サイシードの中村です。
先日弊社のチーフエンジニアが、ZOOM越しに死んだ魚のような目をして、サイコロを無心で積み上げていました。Vtuber、趣味、仕事と三足のわらじでメンタルが摩耗してしまったようです。趣味とはいえ、自分を追い込むのはほどほどにしたいものですね。
さて、一方で「仕事」という枠組みだけでも人材不足や様々な課題に悩み、ご相談にいらっしゃる企業様もたくさんいらっしゃいます。
特に今回は深刻な課題を多く抱えているコールセンターにフォーカスして、業務の効率化についてお話したいと思います。
また、記事の最後では「ここまで自動化できる!3年後の未来のコールセンターガイドブック」をプレゼントいたしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!

あらゆる企業において業務のリモート化が進んでいく状況の中、コールセンター業務も例外なく、現場にいる人数を抑えての業務が今後必要になってくるでしょう。

本記事では、コールセンター業務を最低限の人数で無理なく業務を遂行するために人工知能(AI)を使った業務効率化の方法をご紹介したいと思います。
また、AIを導入することで、人的コストの削減だけでなく、顧客満足度の向上も実現できるということをご存知でしょうか?
今回は、コールセンターの課題を解消してくれるAI関連の5つのソリューションと、実際にどのように活用できるのか、事例集とシステムについても詳細にご紹介していきたいと思います!

また最後までお読みくださった方には「ここまで自動化できる!3年後の未来のコールセンターガイドブック」をプレゼントいたしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!

コールセンターに人工知能が活用される背景

コールセンターの抱える課題にAIがコミットできると知られるようになってきたのはつい最近になってからです。人工知能が飛躍的な技術的発展を遂げたというのは勿論のこと、なによりコールセンターは特有の課題を抱えており、その解決手段としてAIが非常に相性が良いということが知られてきたのが大きいでしょう。

コールセンターでは基本的に、オペレーターの「人材不足」と「応対品質のばらつき」という課題を抱えていることがほとんどです。
特に、コールセンターは、オペレーター業務の特性上、クレーム対応等のストレスから離職率が高い傾向にあります。
さらに、顧客からのクレーム対応などで高いストレスを感じたオペレーターが離職してしまい、教育コストがかけられず後継のスタッフも育っていない、残ったオペレーターには業務負荷が集中し、どんどん人員不足に陥ってしまうというデススパイラルに陥る傾向があります。

また、コールセンターの抱えるもう一つの課題としてオペレーターの応対品質にもばらつきが出てしまう、という点も挙げられます。
先述したように、オペレーターの育成にあまりコストをかけられていないという状況の場合、オペレーター個人の力量に任せて応対させてしまう、というケースが存在します。
以前に問い合わせた時には非常に丁寧に応対してくれたのに、今回問い合わせしたらサービスも行き届いていない上に、きちんと知りたい内容を案内してくれなかった……こんな場合に顧客は、問い合わせ先の企業に不信感を抱き、サービスに対する満足度は低下してしまいますよね。

このようなコールセンターの抱える様々な課題に対して、AIを搭載したソリューションは高い効果を発揮してくれます。
実際にAIはどのような機能でコールセンターを効率化してくれるのか、詳しくご紹介したいと思います。

コールセンターを効率化する5つの人工知能関連のソリューション

本記事では、コールセンター特有の業務が抱える課題に対するソリューションを大きく分けて5つご紹介致します。

IVRシステムによる問い合わせ窓口の振り分け

IVR(Interactive Voice Response )システムとは、コールセンター等に電話をかけると最初に聞こえてくる音声案内の類を指します。

顧客から電話が入った際には、あらかじめ用意した音声による案内や、顧客の入電理由に応じた番号入力で対応する部署への振り分けを行ってくれます。
コールセンターでは、かなりポピュラーになってきているシステムではありますが、事前に顧客が相談したい内容を把握し適切な部署への振り分けを行うだけで、対応時間の削減・顧客満足度の向上を図ることができます。

更に、このIVRシステムとSMSを連携させ、電話の問い合わせをFAQページやチャット応答に切り替えるシステムが注目されています。

FAQシステムによるオペレーターマニュアル検索

また、コールセンターの抱える課題は、AI搭載型のFAQツールを導入することでも解消できます。
これまでは、紙ベースのマニュアル開き、ユーザーからの質問を確認していました。しかし、FAQツールを導入することで、「質問内容を検索」というワンアクションで、即座に回答を見つけだすことができます。

近年FAQツールにAIを搭載させることで、自動的に質問内容のキーワードから最適と思われるマニュアルを提示してくれるツールも開発されており、その検索精度は高まってきています。

更にAIのサポートを受けながら検索して使えるということは、全ての商品のマニュアルの内容・場所を覚えなくても済むということです。

つまり、新人もすぐに電話対応ができるようになるため、人材の供給がスムーズに行えるようになるというメリットもあります。
対応時間の短縮にもなり、業務の効率化につながります。結果的にオペレーターの全体の対応レベルが向上を実現しつつ、オペレーターのストレスの軽減にも繋がります。

AIチャットボットによる問い合わせの自己解決

現状で、多くのコールセンターはユーザーから寄せられるすべての質問に回答しているという状況です。また、慢性的な人材不足にも陥っているというのは前述した通りでしょう。
この状況を解消してくれるのが、AI搭載型のチャットボットです。

一見ストレスや人材不足、対応品質など「スタッフの負担」として考えられているものは、チャットボットでは対応できないもののように見えます。
しかし、これらの課題はあくまで課題の「表層的」な部分であり、問題の根本としてはそもそも「大量に問い合わせが来る」ことが問題なのです。その「大量に問い合わせが来る」現状を解決してくれるのが人工知能搭載型のチャットボットです。

まず、チャットボットは人が対応しなくても良い単純な質問を自動で対応できるため、大量に寄せられる簡単な質問に自動で対応してくれます。有人で対応しなくてはならない問い合わせの絶対数を削減することでオペレーターの負担を大幅に削減することが可能です。

しかし、実際に顧客の自己解決を促したり、有人対応が必要な問い合わせ数を大幅に削減するには、きめ細やかなFAQデータの用意や、オペレーションの整備が必要ですので、あらかじめ運用コストを見越した整備をおすすめ致します。

またチャットボットについては以下の記事で詳しくご紹介していますので、是非参考にしてくださいね!

有人チャットボット

有人チャットボットは音声ではなく、チャット形式で顧客の疑問に回答していくシステムです。
1人につき1人しか対応できない電話とは異なり、同時に大人数に対応可能なことが特徴です。またネット環境があれば業務ができるのでオペレーターのリモートワークも行いやすいです。
また先ほどご紹介したFAQツールと組み合わせて利用すると、提示してくれた回答をコピーすることが出来るため、半自動で対応を行うことも出来ます。

音声認識システム

最後に音声認識システムについてご紹介したいと思います。
音声認識システムでは、顧客とオペレーターの会話がリアルタイムでテキスト化されます。
このシステムにFAQツールを組み合わせることで、オペレーターに適切な回答をサジェストしてくれます。これによりオペレーターの回答を均一化出来ます。

また、通話内容は自動でテキスト化されるため後処理時間も短縮することが出来ます。

コールセンターでの人工知能活用事例

AIを搭載したツールによって、どのようなソリューションが得られるのかご説明して参りました。
ここからは、実際にコールセンターへ人工知能を導入し、業務の効率化やコストの削減を実現できた事例をご紹介したいと思います。

みずほ銀行

みずほ銀行では長年に渡り、ユーザーからの電話対応を紙のマニュアルやFAQを利用して対応を行なっていました。
しかし、ユーザー一人一人への対応時間も長く、さらにオペレーターへの負荷が非常に高いということが課題でした。

そこでみずほ銀行は、音声認識を活用したオペレーター支援ツールを導入しました。このツールは、顧客からの問い合わせに対応するオペレーターのやり取りをAIが聞き取り、適切な回答候補をオペレーターに掲示することが可能です。
これにより、オペレーターが紙のマニュアルを探す時間が削減され、顧客の問い合わせに対しスピーディーに回答できるようになりました。

また、音声認識システムの導入により、オペレーター間の対応品質を均一にすることも可能にしました。
従来では紙のマニュアルに頼って回答していたため、必要な情報がどこにあるか、をまず把握することから研修が始まっていました。
しかし経験の浅い新人オペレーターは、ベテランオペレーターに比べどうしても対応時間が長くなってしまったり、適切な回答を返すまでには幾度も研修を重ねる必要がありました。

音声認識システム導入後は、オペレーターの経験年数に関わらず、高品質のオペレーションを実現できるようになりました。また、新人でも一通りの対応マナーを教えるだけで現場に出れるというメリットから教育コストも抑えることができたそうです。

常陽銀行

常陽銀行は、地方銀行としてただユーザーのニーズに応えるだけでなく、ユーザーに自ら訴求したいという課題を抱えていました。ユーザーへの訴求という観点から、これまでなかなか着手できずにいたインターネット上でユーザーを「おもてなし」したいという結論に至りました。

  • 銀行内で利用する専門単語を一般向けに変換し、よりユーザーの利便性を向上したい
  • 人材コストを低く抑えつつも、ユーザーが簡単・迅速に疑問を解消させたい

以上のような「おもてなし」を実現したいという思いからそこで、AIを搭載したFAQサービスの導入を決めました。現在はユーザーが銀行に来店せずともHP上で疑問を解消することができ、コストを削減しつつも顧客満足度の向上につなげることができています。

コールセンター向けの人工知能搭載システム紹介

続いて、先ほど紹介したAI関連システムを導入するにあたり、「実際にどんなシステムがあるの?」という企業様のために、弊社がおすすめするAI関連システムをご紹介したいと思います!

IVRシステム

株式会社LINE「Call to LINE」

国民的チャットシステムで有名な株式会社LINE。
LINEとIVRを連携させたAIシステムも提供していることはご存知ですか?
このシステムを「Call to LINE」と呼び、IVRからお客様の電話番号をもとにLINEアカウントを探し出し、メッセージを送信できるシステムとなっています。

「Call to LINE」についての詳しい説明はこちらの記事でご紹介しています!

ニュアンス・コミュニケーションズ・ジャパン株式会社 「IVR to Digital」

米国を拠点としているニュアンス・コミュニケーションズ・ジャパン株式会社。
こちらのシステムの強みは、電話からチャットへ接続する際、お客様の体験をより優れたものにするため、スムーズなやり取りを可能にしたことです。
このシステム「IVR to Digital」は、IVRの受けたコンテキストを保持したままチャットへ転送できるため、お客様の負担を減らし、問題のより迅速な回答を可能にしてくれます。

株式会社サイシード「Call Blocker」

Call Brocker」は顧客からの電話問い合わせに対してIVRが着信番号を取得、自動でSMSにて配信します。よくある質問が記載されているFAQサイトを利用した自己解決への誘導LINEを使った有人チャットへの誘導が行えるため、顧客は待たずに疑問を解消することが出来ます。

FAQサポートシステム

・株式会社プラスアルファ・コンサルティング「アルファスコープ」

株式会社プラスアルファ・コンサルティングの提供しているオペレーター向けFAQシステム「アルファスコープ」。
このシステムの強みは、コールセンターでの使用に特化したナレッジ検索画面です。
様々な検索機能やお気に入り、閲覧件数といった検索支援機能が搭載されていることから、より早く、より確実にお客様の疑問を解決することができます。

・株式会社サイシード「sAI Search」

Microsoft Wordとワード、AIと人工知能、といったような言葉の揺らぎや自然文検索にも柔軟に対応可能な「sAI Search」。
質問文の入力中でもリアルタイムに最適な候補がサジェストされるので、質問文を全て入力しなくてもすばやく欲しい回答に辿り着くことが出来ます。
管理画面もわかりやすく、質問の追加や修正といったFAQのメンテナンスも簡単に行えます。

チャットボット

りらいあコミュニケーションズ株式会社「バーチャルエージェント」

チャットボットについて書かれている記事の大半に出てくる通販サイトLOHACOの「マナミさん」。
マナミさんは、りらいあコミュニケーションズ株式会社のシステム「バーチャルエージェント」を使用していることはご存知でしょうか?
このシステムは、長年のコールセンター 運用で培ってきたノウハウを利用し、会話ログを通した自然な会話設計を実現しました。

・株式会社サイシード「sAI Chat」

少ない初期データでも正確な回答を高確率で提供する「sAI Chat」。
LINEをはじめとした様々な媒体と接続させることができるだけでなく、同様の内容を別システムと共有や移行させることも可能になります。
このシステムは、90%という平均正答率を誇るため、受電数の大幅な削減を目指すコールセンターにうってつけです!

音声認識システム

・株式会社アドバンスド・メディア「AmiVoice」

様々なAIソリューションを提供している株式会社アドバンスド・メディア。
こちらのシステム「AmiVoice」は、頭出し再生機能やテキスト化された通話履歴のキーワード検索をも可能にしました。
このシステムの導入により、後処理のための通話録音の聞き直しも減り、より確実な通話要約を可能にします。

・株式会社サイシード「sAI Phone」

sAI Phone」は弊社サイシードが提供してる音声認識システムです。
IP電話からの音声をリアルタイムでテキスト化し、そのテキストから自動でFAQを提示してくれるため、オペレーターの回答の質を均一にすることが可能になります。
さらに回答後の後処理作成もテキストをドラッグするだけで行えるため、キーボード入力なしで全ての工程が完了します。

まとめ

ここまで、コールセンターで活用される人工知能について、導入が進む背景や各ツールの便利な機能、導入事例とおすすめのツールをご紹介してきました。
現在、多くのコールセンターでは人手不足やオペレーターによる対応品質のばらつき等様々な問題を抱えています。
しかし、以上のような課題は、人工知能の活用により解消することが可能なことがおわかりいただけたでしょうか?
人工知能をうまく活用することで、現在ネガティブな影響を及ぼしている課題の解消だけでなく、導入することで様々なプラスの効果も期待できます。

弊社サイシードでもAIを搭載した様々なツールをご提供しております。自社の陥っている課題はどのツールで解決できるのか結局わからなかった…そんな場合には是非お気軽にご相談くださいね!

代表 中村
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回ご紹介したソリューションを活用してコールセンターのDXを推進し、業務効率化と顧客満足度の向上を実現していきましょう。
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コールセンターの効率化を検討する際の参考として、ぜひご活用くださいね。
2022年の『未来のコールセンター』ガイドブック

弊社はAIを最大限活用して3年後(2022年)に『未来のコールセンター』を実現します。
自然言語処理と音声認識を組み合わせた、音声自動対応に至るまでの開発ロードマップと、その過程でどのような事が可能になるのかについて紹介いたします。

中村 陽二

この記事をかいた人

東京大学工学部および同大学院工学系研究科修了。マッキンゼー&カンパニーでM&Aや製造業での成長戦略のコンサルティングを経験。2015年に株式会社サイシードを創業。
2022年の『未来のコールセンター』ガイドブック

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