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中小企業庁とサイシード・アルサーガが三位一体で取り組んだドラスティックなシステム刷新~「中小企業119」システム開発・sAI Search導入事例 ~

中小企業庁では、中小企業・小規模事業者向けの専門家派遣事業において、従来のシステムである「ミラサポ」を、新たに「中小企業119」として再設計・リニューアルすることで、各種手続きのデジタル化を実現、既存業務を抜本的に効率化しました。
今回は、「中小企業119」システム刷新を担当したメンバーが一堂に会し、開発当時の狙いや思いについて対談しました。

この記事の目次

制度のスキームは維持しつつユーザーの利便性を向上させるためにリビルド

新システム構築に際しての課題と目標

副島様 
「目指していたのは、旧システムにおいて煩雑だった部分をユーザーフレンドリーな形に改良することに加え、国の事業として実施するにあたり、強固な不正防止策を講じることでした」

「現状の制度面のスキームを継続しつつ、各種手続き業務は簡略化・電子化したいという思いがありました。(中略)一方で、依頼される側の事業者の皆様にとっての使い勝手やUIなどは、極力シンプルに使いやすいようにしたい。事業者・専門家・支援機関の三者の使い勝手とDXを両立させるようなシステムにするための着地点を見つけなくてはなりませんでした」

ベンチャーならではのフットワークの軽さと柔軟性がスピーディーな開発につながった

システムリニューアルにあたり、旧システムの仕様の把握ができていない中で、限られた予算・時間で目指すシステムを開発できるベンダーを見つけられるのか心配されていたとのこと。

副島様
その点、今回の発注先であるサイシード様、アルサーガ様は非常にフットワークが軽く安心感がありました。また、コロナ禍の中でオンライン中心に開発を進めざるを得なかったからこそ、何かあった時にすぐにオンライン会議で方針のすり合わせができた点もスピーディーな開発につながったと思っています」

佐々木様 
「実際、ベンチャーのほうが技術力は高いと思いますし、経済産業省はベンチャーに頼む例も多いと思います。そもそも従来のスタンダードは発注元がRFP(提案依頼書)を用意し、システム構築の発注先候補となるITベンダーに具体的なシステム提案を行うよう要求することです。しかしRFPの作成を調達に盛り込む作業はとても時間がかかりますし、今回のように全貌が見えていないシステム開発においては、事前にRFPを用意することは、とても困難でした」

関係者をうまく巻き込みつつワンチーム&アジャイルで動いたのが成功要因

——要件定義をする中で苦労したのはどのような点でしたか。

副島様
「どうしたらシステムを最適化できるかにとにかく注力したため、外部システムとの連携や外部要因などに引きずられて、仕様変更が最後まで発生したことが、もっとも難しかったことでしたね。ほぼゼロベースからの開発でしたが、XD上でUIを作っていただきながら仕様を固めていくやり方は非常に仕様がイメージしやすく、ありがたかったです」

小澤様
「行政のプロジェクトということで、『もっとかっちりと組まれている』と想定していましたし、実際はそうでなかったことが逆にすごいとも思えました。ある程度の業務フローがウォーターフォールで決まっていて、それに対してUIで打ち返すという方向性で進めていくやり方は、求められているものに打ち返せている感がすごくあり、自由にやらせていただきました。そしてこちらの意見・提案も自由にさせていただき、それこそベンチャー同士でやり取りしていると錯覚するほど、スピーディーにやり取りできたことが印象的でした。前任者の方がBacklogを導入してくださったことも助かった点です」

副島様
「定例会だけでなく、Backlogを通じて誰が何をやっているかなどの進捗が常に見られる状況だったため、非常にコミュニケーションが取りやすかったです。また、利用者である事業者や専門家、支援機関との接点が多いのは、各ユーザーからの問い合わせ対応や、専門家に対して謝金の支払を行っている事務局なので、事務局にも要件定義に参加して頂きました。本来は委託要件に含まれない業務なので難しいはずでしたが、皆さんの理解があってこそ実現した進め方でしたね」

ペーパーレス化と不正防止を両立。
ユーザー向けFAQも月間1~2万件の利用数に

中小企業119に導入された sAI Chat

——“中小企業119”の運用がスタートし、どのような変化がありましたか?

副島様 
「各種申請・書類提出のペーパーレス化を実現した事により、現場からは「郵送の手間がなくなったのでやりやすくなった」という声を聞いています。また、GPS機能を活用することで、支援の実施証明を簡略化するという不正対応の強化対策も大事なポイントでした。事務処理のスピードにも寄与し、人件費や管理コストの削減にも貢献しています。当初やりたかったこと、考えていたことを具現化してもらい、目指していた世界観を実現したシステムを構築いただけたのが一番の成果です。(続く・・・)

サイシード
最後までお読みいただき、ありがとうございます。今回は、インタビューの一部を紹介させていただきましたが、こちらのインタビューのフルバージョンをご覧になりたい方は下記のフォームからDL出来ますので、こちらも併せてご覧ください!
中小企業庁とサイシード・アルサーガが三位一体で<br />
取り組んだドラスティックなシステム刷新

サイシードは中小企業庁の専門家派遣事業のシステム改革にアルサーガと合同で参画、柔軟かつスピーディーな体制でプロジェクトを進め、手続のデジタル化とユーザビリティ改善、不正防止を同時に実現しました。また、新システムにはsAI Searchが導入され、毎月1〜2万件利用されています。プロジェクトの詳細については、下のボタンより資料をダウンロードしてご覧ください。

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