医療機関・病院のチャットボット活用事例を3つ紹介!問診や受付を効率化する方法

最終更新日:2022年7月16日
このブログはAIを活用したチャットボット『sAI Chat』を提供する、株式会社サイシードが作成しています。最新の事例や企業での活用方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
近年、医療分野でAI搭載型チャットボットの導入が進んでいるのをご存じでしょうか?一見してチャットボットとはあまり関連の無いように見える医療分野ですが、ほかの業界と同様、人材確保が難しいという状況には変わりはありません。
人材確保が難しい業界ではチャットボットを利用して省人化や業務の効率化が図られてきています。
医療分野でも、人材不足を解消する手段として、チャットボットの利用がおすすめです。というのも、老若男女、誰もが訪れる医療現場においては、誰でも使いやすいチャットUIが非常に相性の良い業界だといえるためです。
とはいえチャットボットがどんな風に課題を解決してくれるのか、イメージがつきづらいですよね。今回は、チャットボットが医療分野の課題をどう解消し、活用されているのか、事例などを踏まえて解説していきたいと思います。
記事の後半では、医療目的での利用に適したAIチャットボットも紹介しているので、導入を検討している方はぜひ本記事を参考にしてくださいね。
チャットボットの導入事例はこちらからもご参照いただけます!
合わせてご活用ください。
この記事の目次
医療機関・病院のチャットボット活用事例3つ
この章では実際にチャットボットを活用している事例をご紹介してまいります。是非「導入した場合にはこんな風に解決できるのか!」と導入の参考にしてみてくださいね!
ここでは医療・製薬分野ですでにAIチャットボットが活用されている実際の事例をご紹介します。AIチャットボットの導入検討の参考にしてくださいね。
1, 埼玉県の無料救急相談サービス

埼玉県では、チャット形式の無料救急相談サービスを提供しています。同じような課題をもつ自治体は多く存在しますので、成功すれば他の自治体への拡大が期待されています。
この救急相談サービスでは、利用者が症状を選択(またはフリー入力)すると、入力内容を基にチャットボットが想定される疾病を掲示してくれます。さらに、すぐに救急車を呼んだ方が良いのか、まだ医療機関へ行く必要はないのか等、症状の緊急性も通知してくれるのです。
また、スマートフォンで利用する場合には、チャットから電話へ簡単に切り替えられるため、緊急性が高い場合には、すぐに人に相談することが出来ます。自身の年齢と居住地域の入力さえすれば名前を入力しなくてもサービスを利用できる、という匿名性も特徴的です。
高度なプライバシー情報を扱う医療分野サービスでは、こうしたユーザーへの配慮がますます重要になってきそうですね。
2, LINEヘルスケア

次に紹介するのは「LINEヘルスケア」です。これはいつでも全国の医師と相談をすることが出来るサービスです。体に関する悩みをチャット形式で気軽に相談することが出来ます。
まず、テーマや診療科から相談したい医師を選び、次に「今すぐ相談する」「あとから回答をもらう」など相談方法を選び、相談が始まります。
このように自分の好きな時間に、好きな方法で医師に相談できるため、忙しくて病院に行く時間がない人や、病院にいくほどじゃないが具合が悪い人におすすめのサービスです。
3, メルプ自動予測

次に紹介するのは「メルプ自動予測」です。メルプは医師目線のQAで症状の診療科と受診のタイミングが分かるサービスです。
メルプからの質問に答えると、どの診療科に行けばいいか、 すぐに病院に行った方がいいかどうか、を教えてくれます。これによって、診療科を間違えたり、長い時間待合室にいる必要がなくなります。
さらに、提携している医療機関ならLINEで予約を取ることが出来るので電話で予約をするよりも気軽に予約をすることが出来ます。
4, 沢井製薬の医療従事者向け情報サイト

ジェネリック医薬品の沢井製薬では、医療従事者向けにAIチャットボット「CAIWA(かいわ)」を導入して、700品目以上の医薬品情報を検索できるサービスを提供しています。
従来は医療関係者がジェネリック医薬品を探すために沢井製薬のWebサイトを見ても、数が多すぎて効率よく見つけることができないという課題を抱えていました。沢井製薬ではAIチャットボットをベースとして、公式キャラクター「ジェネちゃん」による案内機能を設置しました。
その結果、Webサイトを訪れた医療関係者は、AIチャットボットによって必要な情報まで迅速にたどり着けるようになりました。
AIチャットボットが医療を変える!?医療現場にある課題と解決方法
さて、療機関が抱える課題とはどのようなものでしょうか?代表的なものには以下の2点があります。
- 患者の待ち時間が非常に長い
- 医療従事者の長時間労働
1, 患者の待ち時間が長い
待ち時間がとても長い、あるいは予約しても診察まで長い時間待たされる…
このような状況にある病院は、ユーザーの皆様の近所の病院だけでなく、全国各地に存在しています。この混雑の原因は、病院によっても、また地域によっても異なりますが、理由として考えられるのは、「なんとなく不安だから来た」という患者の存在です。
このような状況が積み重なると、医療サービスを必要としている人が病院の予約ができない、あるいは予約できても待ち時間が長いので、受診自体をあきらめてしまうことが起こります。
AIチャットボットによって医療受付の問題を緩和
チャットボットでは、日時の予約だけでなく、事前問診表の送付や順番待ちカードの発行が可能です。
たとえば「なんとなく不安」な患者に対しては、事前に問診表をチャットボットから送付することで、患者に対する案内をスムーズかつスマートに可能です。
実際、コロナ禍においてはオンラインで診療を行い、FAXで処方箋を送るような試みがありました。
また、LINE公式アカウントを活用すれば、患者の来院予約はもちろん、顧客管理まで一元化できます。
2, 医療従事者の長時間労働問題
医療現場のスタッフの長時間労働はしばしば深刻な問題としてニュースにも取り上げられています。
長時間労働の原因を調べてみると、ただ患者数が多いというだけでなく、患者とのコミュニケーションと事務仕事が業務として並存していることにありました。
会計処理をしているのに、患者に症状について尋ねられる。受付をしているのに予約の電話がばんばんかかってくる。ただでさえ忙しい状況をさらに悪化させているものこそが、「業務の中断」なのです。
簡略化できる手続きやコミュニケーションをチャットボットが対応
簡略化できるコミュニケーションや事務手続きは、専用のチャットボットで対応可能です。本当に必要なコミュニケーションや事務作業にできるだけ集中できる環境をつくることが、長時間労働解決の手段となります。

以上のように、AIチャットボットを導入することで双方にメリットが得られるような状況にすることが可能です。
チャットボットというと自動対応で冷たい印象を一見受けますが、実はチャットボットにより業務を効率化することで、より良いサービスを提供できるようにもなることがおわかりいただけたでしょうか?
AIチャットボットを医療分野に活用する上でのポイント
AIチャットボットの有益性は、ここまでのご説明でおわかりいただけたかと思います!そんなチャットボットの有益性をフルに活用するためにも、この章では「AIチャットボットの効果をフルに発揮する」テクニックをご紹介していきたいと思います!
FAQの作りこみ
当たり前ではありますが、医療分野における「ユーザー」は、患者や受診者ですよね。対面型の問診であれば、医師と直接会話するので、患者側で会話に関する齟齬を感じることはないかと思います。
しかし、チャットボットは文字での情報や選択肢がコミュニケーションのベースとなるため、細かなニュアンスや複雑な表現までは理解できず、患者は自身の感じている症状をきちんと伝えられずやきもきしてしまうかもしれません。
具体的には、患者さんや受診者は自分の症状について、専門的な用語ではなく感じたままを表現しますよね。
たとえば「頭痛が治らない」「気分が悪い」「吐き気がする」といった言葉を受けたときにはどんな言葉を患者さんから言われるでしょうか?頭痛の中でも「ズキズキする」「ガンガンする」「殴られたみたい」「割れそうに痛い」など様々な表現が存在します。対面であれば、「どこの部分に痛みを感じるのか」「いつから痛みが続いているのか」「ここ数日間で頭をぶつけていないか」など患者さんとのコミュニケーションで原因を探っていくことが可能ですが、確かにボットでは医師のような精密な診断は難しいといえるでしょう。
しかし、予約の段階ではどうでしょうか?
いわゆる問診表のようなものであれば、現在の紙媒体で患者さんにお渡しする自由記述よりもAI搭載型のチャットボットのほうが窓口としては優秀な診断を下せる可能性があります。
窓口で現状よりも細かく症状の絞り込みができれば、より効率的なオペレーションの実現も不可能ではありません。しかし、そのような判断のためには医師監修のもと、きめこまやかなデータ学習と「シナリオ作成」が必須といえるでしょう。また正しく症状を把握するためには、シナリオの分岐を深くした質問を絞り込む必要があります。
また、事前に大量の医療データ学習させ、初期精度を高めることも必要だと言えます。
誰にでも使いやすいUI
医療サービスを必要とする年齢層は、当たり前ではありますが、高齢者が多い傾向にあります。そのため、AIチャットボットを導入するときには、ITリテラシーに関わらず使いやすいUIをもったツールが求められます。
医療従事者の負荷を減らすために導入しても、チャットボットの導入により、チャットボットの使い方に関する質問が増えてしまっては本末転倒です。医療機関には様々な年齢層や状況の方が訪れます。
ユニバーサルに対応できるというポイントに対して十分な配慮が必要といえるでしょう。チャットボットは各ベンダーにより、UIが大きく異なります。そのため、しっかりと複数のベンダーを比較し、医療機関ではシンプルで使いやすいUIのチャットボットを選ぶことが大切だと言えます。
高度なセキュリティシステム
チャットボットを活用した対応を行う場合、もちろんユーザーの個人情報は厳重に管理する必要があります。
その中でも、医療分野は病状や既往歴など、特に重要度の高い個人情報を扱う機会が多いです。そのため、堅牢なセキュリティシステムの搭載は大前提と言えます。ただし、高度すぎるセキュリティを追求した場合には、かえってユーザーにとって使い勝手の悪いサービスとなってしまう場合もあるので、その点には注意が必要です!
sAI Chat|最初から賢い・手間がかからないAIチャットボット

サイシードでは、高性能な人工知能を掲載かつ、手厚い運用サポートがセットになった「sAI Chat」を提供しています。ここからは、sAI Chatの特徴を3つ紹介します。
1, 導入時から賢い
sAI Chatは、自社開発のAIを搭載したチャットボットです。
人工知能による自動応答の精度が初めから高いため、導入時から高い効果を発揮するとともに、学習コストを抑えたまま運用できます。
また、AIによる自動応答が難しい質問を受けた場合でも、途中からオペレーター対応に切り替える機能が搭載されているなど、柔軟性に優れたチャットボットです。
2, 使いやすさを追求した機能とデザイン
sAI Chatは自然文検索への対応に加え、「質問文サジェスト機能」が搭載されている点も特徴の1つです。予測表示がされることにより、利用者を正しい回答へと導きます。
そのほかにも、デザインのカスタマイズも可能です。導入ページの雰囲気に合わせてデザインを変更できるなど、細部までこだわり抜いた機能を提供しています。
3, カスタマーサクセスが運用・改善まで伴走
sAI Chatを導入した方は、導入から運用、その後の改善まで、担当者によるサポートを受けられます。
チャットボットを導入するにしても、対象が社内なのか、はたまた顧客向けなのか、導入する目的もさまざまです。導入相談もできますので、チャットボットの導入を検討している方は、気軽にお問い合わせください。
医療業界のチャットボット導入事例まとめ
今回は医療分野で活用されているAIチャットボットについて、背景や導入事例、具体的なサービスを解説してきました。医療業界は、人の命に関わる社会性、公共性の高い業界です。
だからこそ、長い待ち時間、医療従事者の長時間労働といった医療業界の特有の問題が発生しています。これらの問題が解決できるツールとしてAIチャットボットが注目されています。
ただし、AIチャットボットを医療分野に導入するのであれば、高度なセキュリティと使いやすいUIを持っている製品がおすすめと言えるでしょう。また医療業界は専門用語も多く、丁寧な個別対応が必要なケースが多いです。
そのような場合、自動対応だけでは厳しい場面も多くあります。よって、必要に応じてAIチャットボットから人への対応にスムーズにスライドできるハイブリッド型チャットボットが適していると言えるでしょう。

チャットボット30社の徹底比較レポート
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医療業界でのAIチャットボット導入の効果、導入事例、活用サービスについておわかりいただけたと思います。医療分野でAIチャットボットの導入を検討している方は医療業界ならではの特徴を踏まえ、ぜひ検討してみてください。
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ベンダー比較・検討する際の参考として、ぜひご活用くださいね。