AIチャットボットの医療業界での活用事例をご紹介

最終更新日:2020年1月22日

このブログはAIを活用したチャットボット『sAI Chat』を提供する、株式会社サイシードが作成しています。最新の事例や企業での活用方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!

代表 中村
こんにちは、サイシード代表の中村です。
最近、気温がぐっと下がってきて、風邪やインフルエンザが気になる時期になりましたね。
インフルエンザと言えば、子供の頃、病院の一室に隔離されて寂しく診察を待ちました。具合の悪い時の待ち時間ほどつらいものはないですよね…
今回はそんな医療機関での課題を解決できるAIチャットボットの活用事例を紹介します!様々な業界で導入されているAIチャットボットを医療現場でも導入したいと考えている方はぜひ参考にしてください!
また、記事の最後では「2020年度版『チャットボットベンダー』徹底比較集」をプレゼントいたしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!

近年、医療分野でAI搭載型チャットボットの導入が進んでいるのをご存じでしょうか?一見してチャットボットとはあまり関連の無いように見える医療分野ですが、ほかの業界と同様、人材確保が難しいという状況には変わりはありません。近年では、人材確保が難しい業界ではチャットボットを利用して省人化や業務の効率化が図られてきています。医療分野でも、人材不足を解消する手段として、チャットボットの利用がおすすめです。というのも、老若男女、誰もが訪れる医療現場においては、誰でも使いやすいチャットUIが非常に相性の良い業界だといえるためです。

とはいえどんな風に課題を解決してくれるのか、イメージがつきづらいですよね。
今回は、チャットボットが医療分野の課題をどう解消し、活用されているのか、事例などを踏まえて解説していきたいと思います。

記事の後半では、医療目的での利用に適したAIチャットボットも紹介しているので、導入を検討している方はぜひ本記事を参考にしてくださいね。

※この記事は約11分で読めますので、ぜひ最後までお付き合いください!

AIチャットボットが医療を変える!?今ある課題と解決

まずは医療分野が抱える課題は一体どんな課題なのでしょうか?詳しくご説明させていただきます!
また、ご紹介した課題に対してAIチャットボットはどのように解消できるのかまで、この章ではご紹介して参ります。

医療機関が抱える課題とはどのようなものでしょうか?代表的なものは以下の2点といえるでしょう。
・患者の待ち時間が非常に長い
・医療従事者の長時間労働

以上の点について、詳しくご紹介したいと思います!

患者の待ち時間が長い

待ち時間がとても長い、あるいは予約しても診察まで長い時間待たされる…

このような状況にある病院は、ユーザーの皆様の近所の病院だけでなく、全国各地に存在しています。この混雑の原因は、病院によっても、また地域によっても異なりますが、理由として考えられるのは、「なんとなく不安だから来た」という患者の存在です。しかし、そのような「なんとなく」の中に重篤な病気が隠れているケースも存在するため、医師は患者に慎重に検査をした上で診断を行う必要があります。このような状況が積み重なるとどのような困りごとが発生するのでしょうか?具体的には切実に医療サービスを必要としている人が病院の予約ができない、あるいは予約できても待ち時間が長いので、受診自体をあきらめてしまったりもします。このような状況は、医療機関としては避けたい状況ですよね…。

こういった場合に、チャットボットが有効なんです。チャットボットのどのような機能で上記の課題を解決できるのでしょうか?

チャットボットでは、日時の予約だけでなく、事前問診表の送付や順番待ちカードの発行が可能です。例えば来院を迷っている「なんとなく不安」な患者に対して、事前問診表をチャットボットから送付することで「重篤な症状が隠れていそうか」、あるいはそうではないかを把握することができます。

また、チャットボットでは順番待ちカードの発行も可能です。
現状でも医療機関のサイトなどで順番待ちカードを発行してくれるところもありますが、わかりづらさやUIの使いづらさから予約をせず直接来院、あるいは電話で予約をしてくる場合が多いです。そのような場合にはLINE等で来院予約や順番待ちカードの発行をすることによって、より多くの患者がネット上で予約を済ませた上で、来院してくれることが期待できます。

医療従事者の長時間労働

病院経営をなさっている方には耳の痛い話かもしれませんが、医療現場のスタッフの長時間労働はしばしば深刻な問題としてニュースにも取り上げられていますよね。この長時間労働となってしまう状況、きちんと理由を把握してらっしゃいますでしょうか?弊社にご相談にいらっしゃる医療機関様を調べてみると、原因はただ患者数が多いというだけでなく、患者とのコミュニケーションと事務仕事が業務として並存していることにありました。

たとえばスタッフが足りていない状況では、ひとりの医療事務スタッフが受付業務、処方箋管理、会計処理に加えて、初診・再診の患者とコミュニケーションもとらなくてはならない…完全に1人あたりに対して業務負荷が大きすぎますよね…。会計処理をしているのに、患者に症状について尋ねられる、受付をしているのに予約の電話がばんばんかかってくる…そんな状況では効率的な業務は難しいといえるでしょう。このような状況をさらに悪化させているポイントは「業務の中断」です。業務の中断については、医院だけでなく、一般的な企業でも大幅に業務効率が下がってしまう原因となっています。

このような場合にチャットボットは有用なんです!
確かに医療事務スタッフも患者さんの不安やイライラを取り除くべき存在ではありますが、すべての患者に対してきめ細やかなコミュニケーションを行うことは、はっきり言って難しいといえるでしょう。そのために簡略化できるコミュニケーションはチャットボットで対応してもらい、本当に必要なコミュニケーションや事務作業にできるだけ集中できる環境をつくることが、長時間労働解決の手段となりうるでしょう。

以上のように、AIチャットボットを導入することで双方にメリットが得られるような状況にすることが可能です。チャットボットというと自動対応で冷たい印象を一見受けますが、実はチャットボットにより業務を効率化することで、より良いサービスを提供できるようにもなることがおわかりいただけたでしょうか?

では実際に医療分野でチャットボットはどう活用していくべきでしょうか。上記でも少し触れましたが、実際に導入する上できちんと把握すべきポイントを細かくご説明していきたいと思います!

AIチャットボットを医療分野に活用する上でのポイント

AIチャットボットの有益性は、ここまでのご説明でおわかりいただけたかと思います!そんなチャットボットの有益性をフルに活用するためにも、この章では「AIチャットボットの効果をフルに発揮する」テクニックをご紹介していきたいと思います!

FAQの作りこみ

当たり前ではありますが、医療分野における「ユーザー」は、患者や受診者ですよね。対面型の問診であれば、医師と直接会話するので、患者側で会話に関する齟齬を感じることはないかと思います。しかし、チャットボットは文字での情報や選択肢がコミュニケーションのベースとなるため、細かなニュアンスや複雑な表現までは理解できず、患者は自身の感じている症状をきちんと伝えられずやきもきしてしまうかもしれません。

具体的には、患者さんや受診者は自分の症状について、専門的な用語ではなく感じたままを表現しますよね。たとえば「頭痛が治らない」「気分が悪い」「吐き気がする」といった言葉を受けたときにはどんな言葉を患者さんから言われるでしょうか?頭痛の中でも「ズキズキする」「ガンガンする」「殴られたみたい」「割れそうに痛い」など様々な表現が存在します。対面であれば、「どこの部分に痛みを感じるのか」「いつから痛みが続いているのか」「ここ数日間で頭をぶつけていないか」など患者さんとのコミュニケーションで原因を探っていくことが可能ですが、確かにボットでは医師のような精密な診断は難しいといえるでしょう。

しかし、予約の段階ではどうでしょうか?
いわゆる問診表のようなものであれば、現在の紙媒体で患者さんにお渡しする自由記述よりもAI搭載型のチャットボットのほうが窓口としては優秀な診断を下せる可能性があります。窓口で現状よりも細かく症状の絞り込みができれば、より効率的なオペレーションの実現も不可能ではありません。しかし、そのような判断のためには医師監修のもと、きめこまやかなデータ学習と「シナリオ作成」が必須といえるでしょう。また正しく症状を把握するためには、シナリオの分岐を深くした質問を絞り込む必要があります。また、事前に大量の医療データ学習させ、初期精度を高めることも必要だと言えます。

誰にでも使いやすいUI

医療サービスを必要とする年齢層は、当たり前ではありますが、高齢者が多い傾向にあります。そのため、AIチャットボットを導入するときには、ITリテラシーに関わらず使いやすいUIをもったツールが求められます。医療従事者の負荷を減らすために導入しても、チャットボットの導入により、チャットボットの使い方に関する質問が増えてしまっては本末転倒です。医療機関には様々な年齢層や状況の方が訪れます。ユニバーサルに対応できるというポイントに対して十分な配慮が必要といえるでしょう。
チャットボットは各ベンダーにより、UIが大きく異なります。そのため、しっかりと複数のベンダーを比較し、医療機関ではシンプルで使いやすいUIのチャットボットを選ぶことが大切だと言えます。

高度なセキュリティシステム

チャットボットを活用した対応を行う場合、もちろんユーザーの個人情報は厳重に管理する必要があります。その中でも、医療分野は病状や既往歴など、特に重要度の高い個人情報を扱う機会が多いです。そのため、堅牢なセキュリティシステムの搭載は大前提と言えます。ただし、高度すぎるセキュリティを追求した場合には、かえってユーザーにとって使い勝手の悪いサービスとなってしまう場合もあるので、その点には注意が必要です!

医療・製薬分野でのAIチャットボット活用事例

ここまで、医療分野でのチャットボットを導入すべき理由や、そのメリットなどを記述してまいりました。とはいえ、現状ですべて人力で済ませている医療機関様ではなかなかイメージしづらいかと思います。この章では実際にチャットボットを活用している事例をご紹介してまいります。是非「導入した場合にはこんな風に解決できるのか!」と導入の参考にしてみてくださいね!
ここでは医療・製薬分野ですでにAIチャットボットが活用されている実際の事例をご紹介します。AIチャットボットの導入検討の参考にしてくださいね。

埼玉県の無料救急相談サービス

埼玉県では、チャット形式の無料救急相談サービスを提供しています。同じような課題をもつ自治体は多く存在しますので、成功すれば他の自治体への拡大が期待されています。この救急相談サービスでは、利用者が症状を選択(またはフリー入力)すると、入力内容を基にチャットボットが想定される疾病を掲示してくれます。さらに、すぐに救急車を呼んだ方が良いのか、まだ医療機関へ行く必要はないのか等、症状の緊急性も通知してくれるのです。

また、スマートフォンで利用する場合には、チャットから電話へ簡単に切り替えられるため、緊急性が高い場合には、すぐに人に相談することが出来ます。さらに、自身の年齢と居住地域の入力さえすれば名前を入力しなくてもサービスを利用できる、という匿名性も特徴的です。高度なプライバシー情報を扱う医療分野サービスでは、こうしたユーザーへの配慮がますます重要になってきそうですね。

LINEを活用した問診

続いてはLINEを活用して診断を手助けしてくれるLINE内アプリを紹介します。

LINEヘルスケア

はじめに紹介するのは「LINEヘルスケア」です。これはいつでも全国の医師と相談をすることが出来るサービスです。体に関する悩みをチャット形式で気軽に相談することが出来ます。
まず、テーマや診療科から相談したい医師を選び、次に「今すぐ相談する」「あとから回答をもらう」など相談方法を選び、相談が始まります。このように自分の好きな時間に、好きな方法で医師に相談できるため、忙しくて病院に行く時間がない人や、病院にいくほどじゃないが具合が悪い人におすすめのサービスです。

メルプ自動予測

次に紹介するのは「メルプ自動予測」です。メルプは医師目線のQAで症状の診療科と受診のタイミングが分かるサービスです。
メルプからの質問に答えると、どの診療科に行けばいいか、 すぐに病院に行った方がいいかどうか、を教えてくれます。これによって、診療科を間違えたり、長い時間待合室にいる必要がなくなります。
さらに、提携している医療機関ならLINEで予約を取ることが出来るので電話で予約をするよりも気軽に予約をすることが出来ます。

疾管家

続いて紹介するのは感染病に関する知識を学んだり、近隣の病院を検索できる「疾管家」という医療系LINE内アプリです。台湾の疾病管理センターが提供しており、インフルエンザなどの主要な感染病から最新の新型肺炎まで、正しい予防知識や対処知識を学ぶことが出来ます。
このアプリの特徴はデータ連携とマップ表示の機能を使って、マスクの在庫がある近隣のドラッグストアや患者を受け入れている病院の検索、24時間対応の窓口へ電話で相談、をすることが出来ることです。
この機能はそれぞれの営業時間や診療時間、薬局・病院の所在地を確認することができ、実際に使いやすくなっていると思われます。非常に便利で高機能な医療系LINEアプリになっています。

沢井製薬の医療従事者向け情報サイト

ジェネリック医薬品の沢井製薬では、医療従事者向けにAIチャットボット「CAIWA(かいわ)」を導入して、700品目以上の医薬品情報を検索できるサービスを提供しています。
従来は医療関係者がジェネリック医薬品を探すために沢井製薬のWebサイトを見ても、数が多すぎて効率よく見つけることができないという課題を抱えていました。沢井製薬ではAIチャットボットをベースとして、公式キャラクター「ジェネちゃん」による案内機能を設置しました。
ユーザービリティの向上に成功したのです。その結果、Webサイトを訪れた医療関係者は、AIチャットボットによって必要な情報まで迅速にたどり着けるようになりました。

医療分野で活用できるAIチャットボット3選

ここでは医療分野で活用できるAIチャットボット3選をご紹介していきます。それそれの強みをわかりやすく解説するので、自社の課題に合うものを選んでくださいね。

Ubie

Ubieは、株式会社Ubieが提供するAIによる問診サービスです。こちらはチャットボットではありませんが、医療機関に特化したサポートツールです。
患者が入力した問診情報から、AIが解析をして疑わしい病名リストを表示することができます。
また、患者の入力情報を医療用語に翻訳して、医師がカルテを書く手間を大幅に削減することが可能になっています。全ての電子カルテとの連携ができるため、既存のシステムに囚われずにAIを搭載した問診サービスを導入することが可能です。

LEBER

「LEBER(リーバー)」は株式会社AGREE(アグリー)が提供するサービスで、24時間・365日スマホで医師に相談できる点が特徴的です。
LEBERの特徴は、日常生活で自分や家族に体調不良など何らかの異変が生じたときに、スマホを使って手軽に医師へ相談ができることです。
チャット形式で相談可能なうえ、画像も送信することができます。よって、患者と医療サービス側とで非常に密度の高いコミュニケーションをとることができます。

さらに、特にLEBERの特徴といえるのが、相談内容に応じてLEBERは市販薬を紹介すると共に、最寄りのドラッグストアの場所まで表示してくれる機能があります。患者は症状を治すためにの薬と、それを販売しているドラッグストアを知ることで、いち早く病状の改善に向けた行動をすることができます。また診察が必要と判断した場合は、その時点で診察を行っている医療機関を表示します。

sAIChat

「sAIChat(サイチャット)」は株式会社サイシードが提供するAIチャットボットで、自動応答と半自動応答の両方が使えるハイブリッド型のサービスです。他業界に比べ専門用語が多く、的確な判断が求められる医療分野では、チャットボットによる自動対応だけでは難しい場面もあります。
そのため、チャットボットによる自動対応だけではなく、必要に応じて有人対応に切り替えられるハイブリッド型のチャットボットとは、相性が良いといえるでしょう。

また、sAI Chatは非常に多くの導入実績とAIの独自開発により、導入時点から一定の学習がされて賢い状態から始められます。幅広い年齢層が利用する医療機関のチャットだからこそ、いかに患者を迷わせずに案内できるのかが大切です。

まとめ

今回は医療分野で活用されているAIチャットボットについて、背景や導入事例、具体的なサービスを解説してきました。医療業界は、人の命に関わる社会性、公共性の高い業界です。
だからこそ、長い待ち時間、医療従事者の長時間労働といった医療業界の特有の問題が発生しています。これらの問題が解決できるツールとしてAIチャットボットが注目されています。
ただし、AIチャットボットを医療分野に導入するのであれば、高度なセキュリティと使いやすいUIを持っている製品がおすすめと言えるでしょう。また医療業界は専門用語も多く、丁寧な個別対応が必要なケースが多いです。そのような場合、自動対応だけでは厳しい場面も多くあります。よって、必要に応じてAIチャットボットから人への対応にスムーズにスライドできるハイブリッド型チャットボットが適していると言えるでしょう。

代表 中村
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
医療業界でのAIチャットボット導入の効果、導入事例、活用サービスについておわかりいただけたと思います。医療分野でAIチャットボットの導入を検討している方は医療業界ならではの特徴を踏まえ、ぜひ検討してみてください。
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ベンダー比較・検討する際の参考として、ぜひご活用くださいね。

2020年度版『チャットボットベンダー』徹底比較集

2020年度版『チャットボットベンダー』徹底比較集

こちらの比較集では、数多あるチャットボットベンダーを自社開発AI/OEM型AI/人工無脳に分類し、それぞれのメリットとデメリットを解説しています。
さらに、自社開発AIについては各社の導入事例を元に定量的な性能評価を行っているので、チャットボット導入を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

チャットボットについての最新事例や活用方法をご紹介
2020年度版『チャットボットベンダー』徹底比較集

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