チャットボット

チャットボットの今後に可能性はあるのか?!

最終更新日:2022年7月28日

このブログはAIを活用したチャットボット『sAI Chat』を提供する、株式会社サイシードが作成しています。
最新の事例や企業での活用方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!

この記事では、企業が導入しつつあるチャットボットに関して、チャットボット導入に対するハードルや成功事例・失敗事例などから、現在の課題と将来の可能性について説明しています。専門知識がない方でも、10分ほどで読める記事です。

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またこの記事の最後には、 「『チャットボットベンダー』徹底比較集」をプレゼント致しますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!

この記事の目次

チャットボットの課題と今後の可能性

現在、多くの企業がユーザー向けサービスや社内利用で取り入れはじめているチャットボット。実際のところはまだ手探りで導入をしている企業も少なくなく、その導入コストに関しては懸念もあります。

しかし徐々にではありますが成功事例も出てきており、今後は活用の成功パターンも見えてくるのではないでしょうか。

今回の記事では、チャットボットの今後の進化について、 企業の失敗事例なども交えながら説明します。是非参考にして、チャットボットの活用について考えてみてくださいね。

チャットボットについての概要や基礎知識はこちらの記事をご参照ください。

チャットボット導入のハードルは下がっていく

サイシード
チャットボットはさまざまな企業で注目されていますが、今後は事例も増えて上手な活用方法が共有されていくでしょう。また、コスト面の課題などが解決されることで、より導入しやすくなっていくと予想されます。ここでは、その具体的な理由を3つあげ、それぞれ説明したいと思います。

1.チャットボット導入の成功パターンが明確になる

「とりあえず何かAIツールを使ってみよう!」とチャットボットを導入したものの、活用の仕方がイマイチわからず試行錯誤中、という企業は多く存在しています。しかし、今後世の中にチャットボットが普及し活用されていけば、チャットボットの導入によって費用対効果が得られる業態や業務が明らかになっていくと考えられます。成功しやすいチャットボットの活用方法が自社にもマッチしそうであれば、徐々に導入に踏み切りやすくなっていくでしょう。

2.初期学習コストはゼロに近づく

チャットボットはAIが学習することによって対応がスムーズになっていきますが、最初はデータが何もない状態です。そのため、導入の初期段階には人の手で質問と回答のデータを準備し、AIに学習させなくてはいけません。これには時間も人手もかかり、現在は各社で大きなコストをかけている状況です。
しかし同業他社の事例が増えていけば、そのQ&Aデータをお互いに共有出来るようになります。将来的に、チャットボットの導入に向いている特定の業態や業務では、初期学習にかけるコストはほとんどかからなくなると言えるます。

3.メンテナンスコストの削減

2のようにチャットボットの初期学習が精度の高いものになれば、チャットボットははじめから賢い状態になるため、正答率の高さも維持出来ます。また、サイシードのsAI FAQ Builderなどの、初期に学習したQ&Aに似たものを想定して学習していくことが出来るサービスを利用すれば、導入後も教育の手間が省けます。
つまり、将来的にはチャットボットを導入した後のメンテナンスコストもかからなくなっていくということです。

チャットボットの成功事例は徐々に増えている

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また、実際にチャットボットを導入する企業が増えるにつれ、その成功事例も段々と増えてきています。ここでは、チャットボットを上手く活用している事例を紹介していきたいと思います!

1.ECサイトなどでのオンライン購買

小売などでは、チャットボットはECサイトでの問い合わせ対応で高い効果が期待できます。ここ数年で実店舗ではなくECサイトで買い物をするという人がだいぶ増加してきましたが、実店舗での買い物の場合、チャットボットの有効性は高くありませんでした。もし実店舗で気になる商品があれば、近くにいる店員に声をかければいいため、わざわざスマートフォンを取り出してチャットボットに質問するのは手間です。また、中にはスマートフォンの操作に慣れていない人もいるでしょう。パソコンやスマートフォンで買い物をするECサイトだからこそ、ユーザーにとってチャットボットは便利なのです。オンライン購買では、チャットボットの活用により、問い合わせの多くをユーザーに自己解決してもらうことが出来るようになります。

2.問合せ業務

チャットボットの代表的な使い方の一つが問い合わせ対応です。
①のオンライン購買の事例もこのひとつでした。その他にも、サービスに関する問い合わせや社内のヘルプデスクなどにおいて、一問一答形式のよくある問い合わせ対応にチャットボットはとても向いています。現在、これまで電話やメールで受けていた質問の一部をチャットボットで対応することで、コストの削減に成功している企業が増えているのです。
また、チャットは電話やメールに比べて待ち時間や通話料もなく気軽に使えるため、ユーザーへの負担が少なく済みます。顧客満足度の向上も期待出来るでしょう。

3.外部システムとの連携

またチャットボットは問い合わせ対応以外に、私たちが普段社内で行っている業務でも活用出来ることが分かっています。

(1) 経理システムと連携した経費精算システム

どうしても面倒でため込むことの多くなってしまう業務のひとつが、交通費などの経費精算ではないでしょうか。
最近ではこの経費精算を、訪問先の記載されたスケジューラーや経理システムと連携したチャットボットに、会話で指示をするだけで済ませられるサービスがリリースされています。また、モバイル対応をしているサービスであれば、移動中のちょっとした時間にも処理が出来るようになります。このようなサービスの利用で、経費精算の大幅な効率化が可能になるでしょう。
参考:https://it.impressbm.co.jp/articles/-/16175

(2) 勤怠管理システムと連携した給与計算システム

人事部の業務は採用、教育、労務管理など多岐にわたり、人手不足になることもしばしばです。時期によっては、従業員からの各種問い合わせに追われてしまうこともあるでしょう。そんな中、給与に関しての問い合わせ対応をチャットボットで効率化した事例があります。今では、従業員が社内の勤怠管理システムと連携したチャットボットに質問をするだけで給与明細を確認出来るといったサービスが既に利用されています。
参考:https://hrtechnavi.jp/overseas/leena-ai/#a3

(3) コミュニケーションを円滑にする日報入力システム

営業担当者は毎日の日報入力にも時間がかかっています。そんな人のために、現在では日報のボットも存在しています。このサービスは、チャットボットにその日の活動や所感、達成度などの決められた項目に関して回答するだけで、自動的に日報を作成してくれます。こういったサービスを上手く活用することで、夜に顧客先からわざわざ自社に戻って日報の作成をする必要がなくなるため、残業時間の削減にもつながります。
参考:https://japan.cnet.com/article/35094649/

(4) 技術や知識の引き継ぎに利用できる

職人を抱える企業では、職人の高齢化や後継者の不足といった深刻な問題を抱えています。しかしチャットボットに職人のもつ技術やノウハウを学習させておけば、貴重な職人が減少してしまっても技術を引き継いでいくことが可能になります。そしてこれは、激化する企業間競争から人手不足に陥った企業においても、これまでに蓄積してきた技術や知識の引き継ぎに活用出来るでしょう。

チャットボットの導入に失敗する企業も増えている

サイシード
ここまで、チャットボットの今後のポジティブな変化について説明してきました。
しかし一方では、チャットボットを導入してみたものの、残念ながら上手く活用出来ずに終わってしまった企業も勿論多く存在しています。ここではせっかくチャットボットを導入したけど失敗してしまった代表的な事例を3つご紹介いたします。

1.ナビタイムジャパン

経路探索サービスを提供するナビタイムジャパンは、チャットボットをLINEに埋め込んだ電車の乗り換え検索サービスをリリースしました。
しかし、経路探索にわざわざLINEでトーク画面を探すのが面倒といった使い勝手の悪さから、このサービスはユーザーに定着せずに終了。

2.ダイキン

Exlls-Lab 導入事例より

空調設備でおなじみのダイキンでは、社内のヘルプデスクとしてチャットボットサービスを導入していました。しかし現在は利用をしていないようで、チャットボットの性能やユーザーの使いやすさに何らかの問題があったと考えられます。

3.ビズリーチ

ビズリーチホームページより作成

人材系のサービスで知られるビズリーチは、チャットボットが求人を検索してくれる「ビズリーチ・ナビゲーター」を提供していましたが、のちに中止となっています。これは、チャットボットを埋め込んだFacebookメッセンジャーの質問に回答すると、簡単なキャリア診断ができ、求人を紹介してもらえるというものでした。しかし、ユーザーにはこのような方法でのキャリア診断のニーズがそこまで高くありませんでした。webアンケートに答えて診断する場合と手間が変わらないなど、ユーザーにとってメリットがなかったようです。

実はチャットボットが適さないケースも多い

これまでチャットボットについて説明してきましたが、実は利用用途によってはチャットボットが適さないケースも存在します。
チャットボットの利用目的には『問い合わせ獲得・CVRアップ』と『問い合わせ削減』の二つがあります。この記事で紹介したECサイトなどでのオンライン購買は『問い合わせ獲得・CVRアップ』目的に該当します。
また、この記事で紹介した「問い合わせ業務」や「社内業務」での活用は『問い合わせ削減』目的になります。『問い合わせ削減』を目的とする場合、想定されるFAQ数によって適切なシステムが異なります。
最後に、この場合のFAQ数ごとに最適なシステムの基準を紹介します。

登録するFAQが50件程度の場合

単品を扱うECサイトやシンプルなサービスの問い合わせ対応で用いる場合などが該当します。
ユーザーから寄せられる質問のパターンが多くないため、AIなしのチャットボットで十分対応出来ます。

登録するFAQが50~300件程度の場合

サービスに対して顧客からの問い合わせが幅広い場合や、企業内の一部署に対する社員からの問い合わせに対応する場合などが該当します。
ある程度内容が幅広く、人によって聞き方も異なるので、AI搭載のチャットボットが最も効果を発揮します。

登録するFAQが300件以上の場合

・サービスに関する問い合わせの種類が多い
・メーカーで様々な商品についての質問が来る
・社内の複数部署の問い合わせを扱う
・コールセンターのオペレーター向けに使いたい

などの場合は、AIチャットボットよりもAI搭載のFAQシステムをおすすめします。というのも、チャットボットは会話型のデザインをしていますが、これは問題解決の最適な手段ではないからです。

会話型にすることでFAQサイトに比べて画面に表示できる情報量が少なくなるため、多くの質問の中から回答を見つける場合は、FAQシステムの方が解決率は高まります。

  • 類似度が高くない少ないFAQの中から簡潔に回答したいのか
  • 多くのFAQからピンポイントに見つけてしっかり回答したいのか

以上2点がチャットボットとFAQサイトの使用の境界線になります。

どちらが良いか判断がつかない場合は、弊社で無料の「Web相談会」も実施しているので、ぜひご利用ください。また、こちらの記事でFAQシステムについて詳しく説明していますので、合わせてご確認ください。

まとめ

サイシード
現在は活用方法を模索中でまだまだ課題の多いチャットボットですが、今後は事例が増えていくことで成功パターンがわかり、導入がしやすくなることが予測されます。 また、特に同業界内では横展開が進んでいくことも考えられます。 学習用データの共有などでコスト面も改善されていくでしょう。チャットボットの導入を検討している企業は、同業他社の動向にも注目してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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こちらの比較集では、数多あるチャットボットベンダーを自社開発AI/OEM型AI/人工無脳に分類し、それぞれのメリットとデメリットを解説しています。 さらに、自社開発AIについては各社の導入事例を元に定量的な性能評価を行っているので、チャットボット導入を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

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