コールセンターへFAQ検索システムを導入した事例や実際の効果・メリットを解説します!
最終更新日:2022年7月21日
このブログはAIを活用したFAQシステム『sAI Search』を提供する、株式会社サイシードが作成しています。
業務負担が高いうえに効率化が難しく、コストがかかるコールセンター。
そんなコールセンター業務ですが、現在は自動応答システムで対応する部分と、オペレーターが対応する部分を分けるなどして、オペレーターの負担を減らすなどの取り組みが増えてきています。
また、従来では効率化が難しかった「オペレーターが対応する部分」もFAQシステムの導入により、効率化を図る企業も増えてきました。
コールセンターへのFAQシステム導入には、4つの明確なメリットがあります。
- 顧客が自ら疑問を解決できるので、入電数が減る
- オペレーターがスムーズにマニュアルを参照できるようになる
- 問い合わせ時間が短縮され、受電率が上がる
- 研修が最低限で済むようになり、業務の属人化を防げる
この記事では、各メリットについて詳しく解説するとともに、実際の導入事例もご紹介します。
この記事の目次
コールセンター向きFAQシステムとは?
そもそもFAQシステムというのは、ユーザーからのよくある質問や疑問などを内容ごとに整理して分ユーザーが知りたい内容に対して的確な回答を準備し提示するシステムのことです。
その中でもコールセンター向けのFAQシステムには、先述の「顧客が参照するFAQページ」に加え、「オペレーターが参照するFAQページ、及びそれを作成・分析できる管理画面」が存在しています。
まずは、それぞれのメリットを紹介していきます。
コールセンターへFAQシステムを導入する4つのメリット
コールセンターへFAQシステムを導入することのメリットは、顧客が自ら疑問を解決できるようになる側面と、オペレーターが効率よく対応できるようになる側面と、2つの側面から成り立ちます。
もちろん、みなさんがどのようなツールを導入するかによっても享受できるメリットは大きく変わりますが、ここでは代表的なものを~つご紹介します。
1, 顧客が自ら疑問を解決できるので、入電数が減る
まずはお問合せページにFAQシステムを導入し、1日の入電数が減少することで、オペレーターにかかる負担の削減と同時に対応品質の向上が見込めることです。
コールセンターには毎日似たようなお問い合わせが何度も寄せられます。「よくあるお問い合わせと回答」のようなページを用意したとしても、ほとんどの顧客は回答を見つけることができず、オペレーターへ電話してしまいます。
そこでFAQシステムを導入し、検索しさえすれば誰もが回答へ到達できるように設計することで、典型的な問い合わせの大部分を削ることができます。
2, オペレーターがスムーズにマニュアルを参照できるようになる
次に、オペレーターがスムーズにマニュアルを参照できるようになるメリットがあります。
特に問い合わせの種類が多いコールセンターの場合、オペレーターひとりが全ての対応方法を覚えることは難しく、お客様を待たせてしまったり、場合によっては折り返し連絡するようご案内してしまったりします。
そういった対応の積み重なりが、コールセンターの品質低下や顧客からのクレームに繋がります。
こうした課題は検索精度が高く、回答提示までのレスポンスが早いFAQシステムを導入することで解決可能です。
3, 問い合わせ時間の短縮、受電率の向上
そして当然のことながら、コールセンターの問い合わせ時間が短縮され、受電率が向上します。
新しい商品が追加された場合には、オペレーターは、既存のマニュアルの他に補足マニュアルを確認しながら案内しないといけないため、スムーズな案内や説明が難しい状況も多いです。
その点、FAQシステムはその都度新規のお問い合わせを登録していくことで、適切な回答や案内文を増やすことができ、業務の負担を軽減可能です。もちろん、回答内容を変更した場合にも、データを修正するだけで済みます。
こちらの資料では、7割に満たなかった受電率を100%まで向上させたエイチアールワン株式会社の事例について細かくご紹介しています。とくに対応時間や受電率に課題があるコールセンターの担当者様なら、ぜひご参考になさってください!
4, 研修が最低限で済むようになり、業務の属人化を防げる
マニュアル参照のメリットにも関連しますが、検索性能の高いFAQシステムを導入することで、新人研修のハードルを大きく下げることが可能です。同時に、業務の属人化を防ぐことができます。
コールセンターは人の流れが早い職種です。研修の量も膨大で、新人ひとりがデビューするまでに長い時間を要します。その割には研修に時間をかけることも難しく、十分にトレーニングできないまま現場にでなければならないオペレーターも多くいます。
そうした背景もあり、コールセンター業務は一部の熟年プレイヤーに属人化しやすく、対応が難しい問い合わせが来るたび、彼らに対応方法を聞く運用方法をとる現場が多くなっています。
AIを搭載しているような高性能なFAQシステムなら、従業員に付きまとう諸課題まで簡略化可能です。「わからないことがあればFAQシステムで検索すれば良い」という運用まで落とし込んでいきます。
コールセンターへFAQシステムを導入した事例を2つ紹介
この章からは、サイシードが提供しているAI搭載型FAQシステム sAI Search を導入したコールセンターで、どのような成果が出ているのか事例を2つご紹介します。
1, キリンホールディングス株式会社
キリンホールディングス株式会社に導入したコールセンター向けFAQシステムの sAI Searchは、オペレーターが顧客対応をしながらスマートにマニュアル参照できるように、わずか数クリックで目的のナレッジを見つけ出すことができるタグ検索機能が備えられています。
導入背景
キリンホールディングスのコールセンターには複数のナレッジ管理システムが散在しており、メインで使っているシステムも使い勝手に課題がありました。また、最大の難点としてナレッジが散在・更新もできていないことがありました。10年前の資料が “最新” とラベリングされているような状態だったと言います。
- ナレッジ統合管理できるツールがない
- 検索精度の高い機能がない
- オペレーションに沿うシステムがない
- UIに課題があり、使いにくい
- データ整備まで手が回っていない
取り組み内容・導入効果
サイシードはシステム導入に際して、①ナレッジ整理と運用後のことを考えてナレッジ追加基準やファイルの命名規則などを策定し、②UIもコールセンター業務に沿った形で最適化させました。
その結果、オペレータが共通のシステムを使うことができ、ナレッジも常に最新かつ整理整頓されている状態に維持できるようになり、オペレーター業務がスムーズになりました。
2, エイチアールワン株式会社
総勢300社、30万人の顧客に人事給与のアウトソーシングサービスを提供するエイチアールワンでは、毎年行う年末調整に関する問い合わせが10月下旬から年末にかけて集中し、それゆえ受電率が100%に満たない日も多くありました。
2018年には試験的に人工無能型のチャットボットを導入した同社ですが、それでも思ったような効果が出ず、そこで新たに導入したのがサイシードの sAI Chat でした。
弊社担当者と伴走しながら3か月のリードタイムを経て導入に至り、その結果問い合わせ数が激減。受電率も100%に達し、コールセンターとしての役割を十分に果たせるようになりました。
「sAI Chat 導入により、メールや電話での問い合わせ件数は当初の想定よりも少なくなりました。感覚値ではありますが、それこそ半減したのではというくらい。稼働初日はあまりにも電話が鳴らず、かえって不安を覚えたほどでしたから。
エイチアールワンの sAI Chat 導入インタビュー資料より
AI搭載のFAQシステム『sAI Search』でできること
弊社サイシードでは、自然文検索に対応した高速高精度のFAQシステム「sAI Search」を提供しています。
これまで紹介してきたFAQシステムの機能に加え、AIが搭載されることによって、人によって異なる検索でも、意味を理解し適切な回答を示すことが可能になりました。
ここでは、具体的な機能を紹介します。
オペレーターがFAQを自然文で検索できる
多くのFAQシステムでは、該当のFAQが含まれるキーワードを「完全一致」で検索する必要があります。
しかし、「sAI Search」は自然文での検索が可能なので、オペレーターがユーザーから聞いた質問をそのまま検索窓に入力するだけで、該当のFAQを呼び出すことが出来ます。
例えば、
「PCの電源が入らない」
「パソコンが暗いまま起動しない」
という異なる表現でも同じ意味であれば、同じ回答をオペレーターに提示することが可能です。
FAQを回答精度が高い順に表示
sAI Searchは、適切だと思われる回答に対して「精度が高いと思われる順位付け」を行います。
オペレーターは、一覧表示された回答の中から、FAQを探し廻らず、上位のFAQを見るだけで、回答を行うことができます。
また、入力中からAIがリアルタイムに検索をはじめるので、入力途中でも該当のFAQが表示されます。オペレーターは話をしながらスムーズに回答することができるので、一件一件効率良く問い合わせを捌くことが可能です。
曖昧な質問への回答は聞くべきことをAIが提示
sAI Searchは曖昧な質問に対して、回答に必要な情報(聞くべきこと)をAIが提示します。
例えば、先程の「PCが起動しない」という問い合わせの場合、具体的な状況を聞かないと回答ができません。
そのような場合には、『sAI Search』が 「電源は入っていますか?」 「利用しているOSはどちらでしょうか?」などユーザーに聞くべき質問をオペレーターに提示してくれます。
オペレーターはその誘導に沿って質問と回答の選択をしていけば、回答に必要な情報のヒアリング漏れが無くなるので、曖昧な質問や複雑な問い合わせにもしっかり対応することができます。
最短2クリックで後処理完了
オペレーターの業務は「ユーザーからの質問に答えて、それで終了」ではありませんよね。どんな質問に、どのように答えたのか、をエクセルやCRMシステムに入力する『後処理』業務が必要になります。
この点、「sAI Search」を使っていれば、
- どのオペレーターが対応したか
- 誰に聞かれたか
- 何を聞かれたか
- 何を回答したか
- 結果どうだったか
などのデータがシステム上に残っているので、最短2クリックで後処理を完了することができます。
コールセンターのFAQシステム導入事例まとめ
しかし、sAI Searchを始めとしたFAQシステムを導入することで、多くの業務フローを改善できることがお分かりいただけたかと思います。
コールセンターの業務改善でお悩みで、今回ご紹介の機能に少しでも興味がある場合には、ぜひお気軽に下記のフォームから資料請求してみてくださいね!また、ただいま資料請求していただいた方には、「高速高精度!次世代のFAQ検索システム『sAI Search』概要資料」をプレゼントしております。
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